セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
食道・咽頭-症例報告1
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タイトル |
消P-41:FP療法中に急激にSIADHを発症した食道癌の1例
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演者 |
野澤 聡志(聖隷横浜病院・外科) |
共同演者 |
齋藤 徹(聖隷横浜病院・外科), 永井 啓之(聖隷横浜病院・外科), 鈴木 謙介(聖隷横浜病院・外科), 郷地 英二(聖隷横浜病院・外科) |
抄録 |
食道癌術後再発に対して化学療法中にSIADHを発症した症例を経験した。症例は77才女性。胸部食道癌に対し右開胸開腹胸部食道亜全摘・胃管による後縦隔再建術(2領域郭清)を施行し、扁平上皮癌pT3 pN1 M0 Stage IIIであった。上縦隔リンパ節に再発したため術後9ヶ月に軽度腎機能低下(Ccr41ml/min)を考慮してCDDP 50mg/m2 x1, 5FU 700mg/m2/day x5 にて全身化学療法を開始した。第4日目に低Na血症出現、第5日目意識障害を生じ、血清Na 113mEq/L、血清Cl 81 mEq/L、血漿浸透圧268mOsm/kgH2Oと低浸透圧、尿中Na117 mEq/L、血清ADH56.7pg/mlと著増、血清Cre0.37mg/dlと正常でありSIADHと診断した。化学療法中止、電解質補給・水制限により電解質異常・意識障害は次第に回復した。CDDP投与に関連したSIADH発症は散見され、その原因については詳細が不明な点も多い。早期発見にはSIADH発症を念頭に置いた頻回の血清電解質測定が必要と考えられる。 |
索引用語 |
化学療法, 電解質異常 |