セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃-基礎1 |
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タイトル | 消P-52:六君子湯による胃潰瘍治癒促進作用に関する検討 |
演者 | 堀江 隆介(京都府立医大・消化器内科) |
共同演者 | 内藤 裕二(京都府立医大・消化器内科), 高木 智久(京都府立医大・消化器内科), 辻 俊史(京都府立医大・消化器内科), 久貝 宗弘(京都府立医大・消化器内科), 寄木 浩行(京都府立医大・消化器内科), 水島 かつら(京都府立医大・消化器内科), 岡田 ひとみ(京都府立医大・消化器内科), 大矢 友子(京都府立医大・消化器内科), 堅田 和弘(京都府立医大・消化器内科), 吉田 直久(京都府立医大・消化器内科), 内山 和彦(京都府立医大・消化器内科), 石川 剛(京都府立医大・消化器内科), 半田 修(京都府立医大・消化器内科), 小西 英幸(京都府立医大・消化器内科), 八木 信明(京都府立医大・消化器内科), 古倉 聡(京都府立医大・消化器内科), 吉川 敏一(京都府立医大・消化器内科) |
抄録 | 【背景】六君子湯は胃排出促進作用を有し、本邦において胃食道逆流症に汎用されている代表的な漢方薬である。また、基礎的検討により六君子湯は胃運動機能改善効果だけではなく、胃びらんを改善する胃粘膜傷害抑制効果も報告されている。しかしながら、六君子湯による胃粘膜傷害抑制機序の詳細は明らかではない。本検討ではマウス胃潰瘍モデルを用いて六君子湯の胃潰瘍治癒促進効果を検討し、さらに、六君子湯が抗酸化作用を有することに着目し、胃潰瘍病態に関連する酸化修飾蛋白質の解析・同定を行った。【方法】7週齢雄性C57BL/6マウスを用い、40%酢酸を胃漿膜に30秒間接触させることにより胃潰瘍を作成した。潰瘍作成後2日目より六君子湯1000mg/kgを経口投与し、潰瘍作成後7日目の胃潰瘍面積を測定し、胃粘膜中のMPO活性、炎症性サイトカイン(IL-1β、TNFα)・ケモカイン(KC)発現を評価した。さらに、胃粘膜中のヘキサノイルリジン(HEL)修飾蛋白質の検出・同定を2次元電気泳動,質量分析装置を用いて行った。【結果】六君子湯投与により残存胃潰瘍面積は有意に縮小した。胃潰瘍形成により胃粘膜中のMPO活性、IL-1β、TNFα及びKCは有意に上昇し、六君子湯の投与によりこれらは有意に抑制された。また、酸化修飾蛋白質の解析において、胃潰瘍粘膜ではHEL修飾されたGastrokine-1が同定された。【考察】六君子湯は胃潰瘍治癒を促進した。さらに、胃潰瘍病態で発現亢進し、六君子湯投与により消失するGastrokene-1のHEL修飾が確認され、この翻訳後修飾制御が六君子湯の潰瘍治癒促進効果に関与している可能性が示唆された。 |
索引用語 | 六君子湯, 胃潰瘍 |