セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-基礎3

タイトル 消P-60:

Helicobacter suis感染によって誘導されるマウス胃リンパ濾胞形成におけるヘルパーT細胞の役割

演者 三村 卓也(神戸大・消化器内科)
共同演者 吉田 優(神戸大・消化器内科), 西崎 朗(兵庫県立がんセンター・消化器内科), 井口 秀人(兵庫県立がんセンター・消化器内科), 東 健(神戸大・消化器内科)
抄録 (背景)Helicobacter(H). suisはかつてHelicobacter heilmannii type1と呼ばれていた、豚などの胃内に持続感染するHelicobacter属細菌であり、人畜共通感染症としてヒトに胃炎、胃潰瘍、胃MALTリンパ腫を発症させる。H. suisをC57BL/6Jマウスに経口感染させると、6カ月後に胃MALTリンパ腫が発症する動物モデルが報告されている。(方法)H. suis感染によって誘導されるマウス胃MALTリンパ腫モデルを用いて、リンパ濾胞形成におけるCD4陽性T細胞の役割を明らかにする。(方法)6週令の野生型C57BL/6Jマウス20匹にH.suisを経口感染させ、6週および12週後に胃を採取し、HE染色、免疫染色およびRT-PCRによるサイトカインmRNA定量を行った。同数の野生型マウスを非感染コントロールとした。6週令のIFN-γKOマウス、IL-4KOマウス、それぞれ5匹にH. suisを経口感染させ、12週後に胃を採取した。(結果)HE染色では感染6週後、胃粘膜にリンパ濾胞形成が認められた。12週後では濾胞の数および大きさは有意に増加した。免疫染色ではリンパ濾胞は主にB細胞で構成されていた。ヘルパーT細胞および樹状細胞も併存しており、その数は12週後に有意に増加した。6週後にヘルパーT細胞の産生するサイトカインである、IFN-γ、IL-4およびIL-10の胃粘膜でのmRNA発現増強が認められ、12週後IFN-γは有意な増強がみられた。IL-4KOマウスでは野生型マウスと同様にリンパ濾胞形成が認められたが、IFN-γKOマウスでは濾胞数の有意な減少を認めた。(考察) H. suis感染によるマウス胃リンパ濾胞形成では、ヘルパーT細胞および樹状細胞がB細胞の凝集を誘導しており、ヘルパーT細胞の産生するIFN-γが重要な役割を果たしていると考えられた。
索引用語 H. suis, リンパ濾胞