セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-機能1

タイトル 消P-65:

ラモセトロン塩酸塩内服と胃排出能の関係について:13C BreathID systemによる呼気試験を用いて

演者 坂本 康成(横浜市立大附属病院・消化器内科)
共同演者 山田 英司(横浜市立大附属病院・消化器内科), 関野 雄典(横浜市立大附属病院・消化器内科), 内山 崇(横浜市立大附属病院・消化器内科), 酒井 英嗣(横浜市立大附属病院・消化器内科), 日暮 琢磨(横浜市立大附属病院・消化器内科), 大久保 秀則(横浜市立大附属病院・消化器内科), 飯田 洋(横浜市立大附属病院・消化器内科), 細野 邦広(横浜市立大附属病院・消化器内科), 遠藤 宏樹(横浜市立大附属病院・消化器内科), 野中 敬(横浜市立大附属病院・消化器内科), 古出 智子(横浜市立大附属病院・消化器内科), 高橋 宏和(横浜市立大附属病院・消化器内科), 所 知加子(横浜市立大附属病院・消化器内科), 後藤 歩(横浜市立大附属病院・消化器内科), 阿部 泰伸(横浜市立大附属病院・消化器内科), 後藤 英司(横浜市立大・医学教育学), 前田 愼(横浜市立大附属病院・消化器内科), 中島 淳(横浜市立大附属病院・消化器内科), 稲森 正彦(横浜市立大附属病院・消化器内科)
抄録 【目的】5HT-3受容体拮抗薬であるラモセトロン塩酸塩(イリボー®:以下ラモセトロン)は下痢型過敏性腸症候群の改善薬として広く用いられている.だが,ラモセトロン前投与の胃排出能への影響について,健常人を対象とした研究は数少ない.今回我々は連続呼気採取による胃排出能評価が可能なBreath ID system(Oridion Medical社)を用いて,ラモセトロンの内服投与による胃排出能への影響につき健常ボランティアを用いて検討した.【方法】症状がない24-38歳の健常男性ボランティア12名を対象とし,試験食投与60分前のラモセトロン5µg投与の有無でcrossover studyを施行した.試験前8時間の絶食後,座位にて Breath ID systemを用いて4時間の連続呼気モニタリングによる胃排出能の評価を行った.試験食は400kcal/400mlの液状食(ラコール:大塚製薬)を13C酢酸100mgで標識したものを用いた.【成績】ラモセトロンvs コントロールで得られたデータを比較した.T1/2:125.96(81.67-184.68) vs 116.18(84.53-138.25) (P=0.4328),Tlag:56.905(39.46-87.05) vs 59.785(39.46-87.05) (P=0.0712),GEC:3.605(3.14-4.19) vs 3.59(3.19-4.03) (P=0.4328),β:1.7506(1.1812-2.1595) vs 1.9508(1.4755-2.9269) (P=0.0229),κ:0.5975(0.2638-0.9265) vs 0.6487(0.4661-0.8872) (P=0.0844)であった(median(range);T1/2とTlagは単位=分).以上より,スマトリプタン内服によりT1/2,Tlag,GEC,κには有意な変化を認めなかったが,βは有意に減少した.【結論】ラモセトロン5µgの内服投与は胃排出全体には有意な変化をもたらさなかったが,早期胃排出は速くなることが示唆された.
索引用語 ラモセトロン, 胃排出能