セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-機能3

タイトル 消P-75:

糖尿病・腎不全症例における胃排出能・胃貯留能の特徴

演者 河内 覚(東京警察病院・消化器科)
共同演者 鈴木 剛(東京警察病院・消化器科), 吉良 文孝(東京警察病院・消化器科), 須山 由紀(東京警察病院・消化器科), 松原 三郎(東京警察病院・消化器科), 小椋 啓司(東京警察病院・消化器科), 齋藤 博紀(東京警察病院・腎代謝科), 高澤 和永(東京警察病院・腎代謝科), 高木 正雄(東京警察病院・腎代謝科)
抄録 【目的】近年機能性消化管障害などの機能性疾患において胃機能評価が重視されてきている。代謝性疾患である糖尿病・腎不全においてもその機能障害について言及されてはいるもののいまだ詳細は明らかにされていない。そこで今回当院で以前から施行してきている造影剤含有カプセル法を用いて前記2疾患の胃機能(排出能・貯留能)の特徴を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は、糖尿病(DM)群:31例(男24、女7例)、腎不全(CRF)群:20例(男12、女8例)、対照健常群(N):23例(男16、女7例)。全例、早朝空腹時に造影剤含有カプセル(00号カプセル,Iopamiron, ovalbumin)15個を咀嚼せずに流動食(Okunos A, 200ml, 200kcal)とともに内服し、その後X線透視下にて0,5,15,30,45,60,90,120,150,180minの計10回胃内カプセル分布を観察・個数をカウントした。【成績】<1>胃内カプセル個数:150分;CRF15、DM13.5、N群2個(中央値)。180分;CRF12、DM6、N群0個とCRF群に強い排出遅延を認めた。<2>近位胃内カプセル個数:5分;CRF8、DM6、N群11個。15分;CRF0、DM0、N群6個とCRF・DM群で近位胃貯留能障害を認めた。【結論】胃排出機能ではCRF群がもっとも強い排出遅延を認めた。DM群はN群とCRF群との中間に位置した(180分後)。近位胃貯留能はCRF・DM群ともに同程度の障害を受けていた。
索引用語 糖尿病, 腎不全