セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-診断(内視鏡)2

タイトル 消P-84:

内視鏡的粘膜下層剥離術は胃腺腫性ポリープに対する有効な治療オプションである; 初期胃がんに対する予測因子

演者 H.W Kim(Department of Internal Medicine, Pusan National University Yangsan Hospital)
共同演者 W.S Cho(Department of Internal Medicine, Pusan National University Yangsan Hospital), S Kim(Department of Internal Medicine, Pusan National University Yangsan Hospital), T.I Park(Department of Internal Medicine, Pusan National University Yangsan Hospital), J.H Hwang(Department of Internal Medicine, Pusan National University Yangsan Hospital), D.H Cha(Department of Internal Medicine, Pusan National University Yangsan Hospital), C.W Choi(Department of Internal Medicine, Pusan National University Yangsan Hospital), T.H Kang(Department of Internal Medicine, Pusan National University Yangsan Hospital), S.B Park(Department of Internal Medicine, Pusan National University Yangsan Hospital), M.D Kim(Bongseng Hospital), J.H Park(Bongseng Hospital)
抄録 抄録背景及び研究目標: 内視鏡下鉗子生検法(EFB)ではポリープ 内新生物性の焦点(中心)を見逃すおそれが存在する。なぜならこの技術を用いては局所の病変のみをサンプリングすることになるからである。したがって、EFBによる検体の組織学的検査は正確度が制限的であり、この組織学的検査の結果に基づいての患者の管理には議論の余地がある。本前向き研究の目標はEFB及び内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)による胃腺腫性ポリープの切除組織での診断一致性を確認し、EGBによる腺腫性ポリープから初期胃がん(EGC)をが疑われる予測因子を決定することであった。方法: 釜山大学病院で2008年11月から2010年5月までの間に201件のESD術を行った。研究対象を絞り、138例が研究に含まれた。臨床病理的特徴、一括切除率(en bloc resection rate)、施術時間、合併症の発現率、局所再発率などの分析を行った。結果: 平均年齢は62.07 ± 8.09歳であった。粘膜下層剥離の結果、内視鏡的生検法と切除検体の病理学的特性での不一致率は31.9%(44/138)であった。また、38例(27.5%)は腺癌腫であった。EFBにより分析された低グレードの異型成症例中の5例(5/94, 5.3%)及び13例(13/94, 13.8%)は ESD後、それぞれ高グレードの異型成症及び腺癌腫であることが分かった。 EFBの結果、 高グレードの異型成症として判明されたケースの内25例(25/44, 56.8%)はESD後腺癌腫であることが分かった。。施術時間はLGD例よりもHGD例で長い傾向であった(26.19分 vs 32.09分、p=0.027)。多重変数分析の結果、EFBにより高グレードの異型成症として判明されたのがEGCに対するもっとも有意義な予測因子であった。結論: ESDは胃腺腫の大きさ及び位置にかかわらず、これの完全切除に有用な方法である。
索引用語 胃腺腫性ポリープ, 内視鏡的粘膜下層剥離術