セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-NSAIDs、ステロイド

タイトル 消P-109:

低用量アスピリン、NSAID服用者における背景因子と上部消化管内視鏡所見の関連

演者 山本 章二朗(宮崎大・消化器血液学)
共同演者 三池 忠(宮崎大・消化器血液学), 山路 卓巳(宮崎大・消化器血液学), 竹田 幸子(宮崎大・消化器血液学), 平田 晶子(宮崎大・消化器血液学), 日高 舞(宮崎大・消化器血液学), 夏田 朱一郎(宮崎大・消化器血液学), 橋本 神奈(宮崎大・消化器血液学), 安倍 弘生(宮崎大・消化器血液学), 岩切 久芳(宮崎大・消化器血液学), 田原 良博(宮崎大・消化器血液学), 蓮池 悟(宮崎大・消化器血液学), 永田 賢治(宮崎大附属病院・肝疾患センター), 下田 和哉(宮崎大・消化器血液学)
抄録 【目的】高齢者、生活習慣病患者の著増のため、今後さらに低用量アスピリン(以下L-Asp)や、NSAIDの処方が増加することが予想される。このため、上部消化管領域における危険因子はこれらの薬剤がH.pyloriをとってかわるものと思われる。今回、我々はこれらの薬剤服用者の背景因子と上部消化管内視鏡検査の関連について検討した。【対象】2004年以降に当科、当科関連施設で、L-AspまたはNSAID、あるいは両方の内服者で上部消化管内視鏡検査を施行され、検討可能であった症例。内訳はL-Asp・NSAID両剤併用:48例、L-Asp単独:158例、NSAID単独:148例。【結果】1. L-Aspの内服者は、非内服者より高齢であった。2.L-Asp・NSAIDs併用群では、そのいずれかの内服群より粘膜傷害および潰瘍が多くみられ、特に男性においては高頻度であった。3.潰瘍の数、部位には有意差は見られなかった。4.粘膜傷害を有する群の方が非粘膜傷害群と比較して高齢であり、NSAIDs内服群で顕著であった。5.全例において男性に有意に粘膜傷害が多かった。6.飲酒と粘膜傷害の相関はなかったが、喫煙により粘膜傷害の頻度が有意に増加していた。【結語】低用量アスピリン(L-Asp)やNSAIDsの服用者では、高齢者、男性、喫煙者で、胃粘膜傷害の頻度が増加しており、このような症例には注意すべきと思われた。
索引用語 胃粘膜傷害, 薬剤