| セッション情報 |
一般演題
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| タイトル |
113:繰り返す膵仮性動脈瘤破裂に対しIVR治療にて救命できた1例
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| 演者 |
久保田 教生(千葉大学大学院 医学研究院 腫瘍内科) |
| 共同演者 |
蓼沼 寛(千葉大学大学院 医学研究院 腫瘍内科), 石原 武(千葉大学大学院 医学研究院 腫瘍内科), 山口 武人(千葉大学大学院 医学研究院 腫瘍内科), 吉川 正治(千葉大学大学院 医学研究院 腫瘍内科), 税所 宏光(千葉大学大学院 医学研究院 腫瘍内科) |
| 抄録 |
症例は56才、男性。主訴は吐下血。1973年近医にて膵石を指摘。以後疼痛発作を繰り返し保存的に加療されていた。1996年膵石にESWLを施行。不完全排石であったが、その後疼痛発作はみられなくなった。2003年 9月頃間歇的な腹痛を自覚。腹部超音波にて膵頭部に50mm大の嚢胞性腫瘤が指摘された。10月25日、大量吐下血し近医搬送。緊急内視鏡検査にて十二指腸球部域の狭小化、広範な壁不整、血液貯留が認められ、膵嚢胞の十二指腸球部への穿通が疑われた。内視鏡施行時、出血は鎮まっていたため保存的に加療されていたが軽快しないため12月9日当院消化器内科転院した。転院時、膵頭部に嚢胞性腫瘤が依然認められており、内部に胃十二指腸動脈(GDA)が貫通していた。腹部血管造影ではGDA起始部がやや拡張していた。嚢胞に対しEUS下穿刺を施行。内腔は実質成分が多くチューブ留置は断念した。その後経過良好であったが、1月21日大量吐血した。血圧60台まで低下したため緊急血管造影施行。GDA造影にて造影剤がそのまま十二指腸に排出されたため同部位の仮性膵動脈瘤破裂と診断、塞栓術施行した。その後止血されていたが、2月10日に再吐血し意識レベル低下、血圧触知不能となったため再度血管造影施行した。GDA起始部から十二指腸への再出血を認め、GDAおよび膵頭部への分枝をコイルにて再塞栓した。術後の腹腔動脈造影で、完全止血を確認した。その後、膵頭部に腫瘤は残存するものの嚢胞成分は認められず経過良好である。膵仮性動脈瘤は慢性膵炎患者の10~17%に発生する。多くは膵仮性嚢胞に合併し、出血は仮性嚢胞例の6~8%にみられる。出血部位としてはGDA、膵十二指腸動脈(PDA)が多い。膵仮性嚢胞に合併した仮性動脈瘤では塞栓術はあくまで一時的な治療であり、嚢胞が残存する場合は再出血が多い。本症例は膵嚢胞内に動脈瘤が破裂し十二指腸への穿破を繰り返したことが最終的に嚢胞消失につながったと考えられた。 |
| 索引用語 |
膵仮性動脈瘤, IVR |