セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 41:前立腺癌放射線治療後大量下血で発見された放射線性直腸炎の一例 |
演者 | 菊地 友子(土浦協同病院 消化器内科) |
共同演者 | 酒井 義法(土浦協同病院 消化器内科), 太田 裕子(土浦協同病院 消化器内科), 幾世橋 佳(土浦協同病院 消化器内科), 山地 統(土浦協同病院 消化器内科), 山本 満千(土浦協同病院 消化器内科), 須田 剛生(土浦協同病院 消化器内科), 永山 和宜(土浦協同病院 消化器内科), 草野 史彦(土浦協同病院 消化器内科), 杉浦 敏昭(土浦協同病院 消化器内科), 山根 道雄(土浦協同病院 消化器内科), 田沢 潤一(土浦協同病院 消化器内科), 渡辺 守(東京医科歯科大学 消化器内科) |
抄録 | 症例:81歳男性、下血を主訴に来院。既往歴:C型慢性肝炎、前立腺癌(放射線照射、内服治療)、痔核、大腸ポリープ。 現病歴:2003年2月から3月頃より排便3-4回につき1回程度の頻度で新鮮血の下血がみられていたが放置。5月27日、ふらつき、冷汗、下血あり、当院内科外来受診。採血でHb5.0g/dlと著明な貧血を認め、精査・加療目的で入院となった。入院時身体所見:眼瞼結膜は貧血様、黄疸なし。直腸診:視診にて12時、6時方向に外痔核あり。出血なし。指先に弾性軟の隆起物触知あり、内痔核認めるが出血なし。入院時検査所見:Hb 5.0g/dl WBC 4890/μl Plt12.0×104/μl TP 6.2g/dl Alb 3.3g/dl BUN16 mg/dl Cre 0.8mg/dl ALP 435IU/l γ-GTP 14IU/l AST 28IU/l ALT 19IU/l LDH 301IU/l T-Bil 0.4mg/dl 入院後経過: 5月30日、下部消化管内視鏡を施行。直腸の全周性粘膜発赤があり、前立腺癌治療に伴う放射線性腸炎が疑われた。5月31日、当院外科受診。痔核からの出血による貧血は考えにくいとのことより、慢性出血性放射線性直腸炎による下血、貧血であると診断し、gold probe によるablationを合計3回試行した。6月17日、Hb 9.1g/dlと上昇みられ、下血も認められず退院。現在も外来にて下部消化管内視鏡、gold probe ablationを施行し経過観察を行っている。今回我々は、大量下血で発見され、gold prove による治療が有効であった前立腺癌治療後の放射線性直腸炎の一例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 直腸炎, gold prove |