セッション情報 一般演題

タイトル 37:

多発性骨髄腫の経過観察中にサイトメガオウイルスによる直腸膣瘻を生じた1例

演者 八島 陽子(三井記念病院 消化器内科)
共同演者 梅木  清孝(三井記念病院 消化器内科), 冨澤 裕(三井記念病院 消化器内科), 松元  寛樹(三井記念病院 消化器内科), 吉田 幸永(三井記念病院 消化器内科), 中川 勇人(三井記念病院 消化器内科), 関 道治(三井記念病院 消化器内科), 谷口 誠(三井記念病院 消化器内科), 田川 一海(三井記念病院 消化器内科), 森 正也(三井記念病院 病理), 天野 正道(三井記念病院 血液内科)
抄録 多発性骨髄腫の経過中、サイトメガロウイルスによる直腸膣瘻を生じた1例三井記念病院消化器内科八島陽子,梅木清孝,富澤祐,大木隆正,松元寛樹,吉田幸永,中川隼人,関道治,谷口誠,田川一海, 天野正道症例は75歳女性。1年前に多発性骨髄腫と診断されたが、積極的治療の適応外と判断され、ステロイド内服で外来経過観察されていた。2003年7月より便にゼリー状の血が混ざり、8月には膣から便汁が出てくるようになった。8月下旬に、発熱を生じたため入院となった。直腸診で瘻孔を触知し、内視鏡的に深掘れ潰瘍と瘻孔を観察した。生検標本で核内封入体を認めCMVによる潰瘍と診断。デノシンを投与しCMVアンチゲネミアは陰性化したが、原病の増悪により3ヵ月後に死亡された。血液悪性腫瘍にCMV感染の合併リスクが高いことは知られているが、直腸膣瘻を生じた例の報告は少なく、また、瘻孔を内視鏡的に観察した報告は少ない。本症例は貴重と考え、剖検所見とあわせて報告する。
索引用語 CMV, 潰瘍