セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃-良性疾患1 |
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タイトル | 消P-124:当院における胃・十二指腸潰瘍に対する緊急内視鏡の現状 |
演者 | 藤田 幹夫(神戸市立医療センター中央市民病院・消化器センター内科) |
共同演者 | 岡田 明彦(神戸市立医療センター中央市民病院・消化器センター内科), 高島 健司(神戸市立医療センター中央市民病院・消化器センター内科), 小川 智(神戸市立医療センター中央市民病院・消化器センター内科), 増尾 謙志(神戸市立医療センター中央市民病院・消化器センター内科), 松本 知訓(神戸市立医療センター中央市民病院・消化器センター内科), 岡本 佳子(神戸市立医療センター中央市民病院・消化器センター内科), 福島 政司(神戸市立医療センター中央市民病院・消化器センター内科), 和田 将弥(神戸市立医療センター中央市民病院・消化器センター内科), 占野 尚人(神戸市立医療センター中央市民病院・消化器センター内科), 井上 聡子(神戸市立医療センター中央市民病院・消化器センター内科), 木本 直哉(神戸市立医療センター中央市民病院・消化器センター内科), 杉之下 与志樹(神戸市立医療センター中央市民病院・消化器センター内科), 猪熊 哲朗(神戸市立医療センター中央市民病院・消化器センター内科) |
抄録 | 【目的】当院は約850床を有し約154万人都市におけるER型救命救急センターであり一~三次救急を担い、年間約4万人の救急外来受診患者(救急車搬送約6500人、緊急入院約6000人)の救命救急医療を行っている。今回、当院での出血性胃・十二指腸潰瘍に対する緊急内視鏡検査の現状について報告する。【方法】平成20年5月~平成22年4月の2年間で、上部内視鏡件数は14070例で緊急件数956例(6.8%)中、出血性胃・十二指腸潰瘍(粘膜障害病変を含む)291例中、ESD後出血11例を除く275例280件について検討を行った。【結果】当院消化器内科はスタッフ9人、後期研修医3人の12人で、平日夜間は消化器内科単科当直、休日はon callで24時間対応し、放射線科(内視鏡部)看護師28人の2人が3交代で救急外来を担当し緊急検査時に専任体制をとっている。緊急検査の適応は、吐下血や意識消失等での貧血症例をER・当直医師の判断で“出血疑い“症例を含め積極的に行い、救急部医師の全身状態管理下で施行している。止血術は術者の判断で、2nd lookは処置翌日(休日の場合3日以内)に施行している。275例280件中、男163例、女117例、平均66.7歳(2-96歳)。止血術を行った199件中、一次止血例は197例(99.0%)で再出血例は18例(6.4%:2nd look時を含む)であった。H.Pylori感染率は、134症例(検査施行197例中68%)に、アスピリンを含むNSAIDs内服群は116例(41.4%)に認めた。抗血栓薬内服群は85例(30.4%)、休薬期間は平均4.78日(0-14)で、再出血は4例(4.7%)であった。死亡例は2症例であったが止血術は完遂した。【結語】出血性潰瘍症例は、アスピリンを含むNSAIDs 潰瘍に比し、H.Pylori感染が多かった。抗血栓薬の休薬期間は4.75日であったが再出血率の増悪は認めなかった。当院では、ER・内視鏡看護師一体となり緊急内視鏡検査を行い良好な救急医療が行えていると考えられた。 |
索引用語 | 胃・十二指腸潰瘍出血, 内視鏡的止血術 |