セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-癌1

タイトル 消P-134:

SS胃癌術後腹膜再発の危険因子の検討

演者 石丸 正寛(関東労災病院・外科)
共同演者 長澤 伸介(関東労災病院・外科), 三原 裕一郎(関東労災病院・外科), 北村 陽平(関東労災病院・外科), 米山 さとみ(関東労災病院・外科), 秀村 晃生(関東労災病院・外科), 鈴木 宏幸(関東労災病院・外科), 梅田 知幸(関東労災病院・消化器内科), 小川 正純(関東労災病院・消化器内科)
抄録 【目的】 SS胃癌では癌が漿膜面に露出していないにもかかわらず術後に腹膜再発を生ずることがある。そこで切除後に腹膜再発をきたすリスクの高いSS胃癌症例の特徴を検討した。【対象・方法】当科において切除されたSS胃癌症例(255例)の中でR0の手術が行われた226例を対象とした。術後腹膜再発が確認された症例を腹膜再発群(21例)、5年以上再発無く経過した症例を無再発群(87例)とし2群間の比較検討をした。【結果】1.肉眼型:Type0/1/2/3/4/5/が腹膜再発群において5/0/2/6/7/1例、無再発群で19/6/26/28/1/7例と有意差をみとめ腹膜再発群においてType4の比率が高く、無再発群でType2の率が高かった。2.組織型:腹膜再発群で分化型/未分化型が4/17例、無再発群で51/35例と腹膜再発群において未分化型の占める比率が高高かった。3.間質量:med/int/sciが腹膜再発群で3/8/10例、無再発群が26/49/12例と腹膜再発群でsciの比率が高かった。4.INF:a/b/cの分布は腹膜再発群で0/8/13例、無再発群で15/52/20例であり腹膜再発群でINFcが高率であった。5.ly因子:腹膜再発群においてly0/1/2/3が0/7/8/6例、無再発群で14/39/29/5例と腹膜再発群においてly因子が高度であった。6.N因子:胃癌取扱い規約第13版によるN因子でのN0/1/2が腹膜再発群では3/6/12例、無再発群が33/37/17例と腹膜再発群でリンパ節転移が高度であった。また第14版によるN因子でもN0/1/2/3a/3bが腹膜再発群で3/2/2/9/4例、無再発群が33/25/20/7/2と腹膜再発群で高度であった。【結語】1.SS胃癌の根治手術率は226/255=88.6%であった。2. SS胃癌の根治手術後の腹膜再発の危険因子は肉眼型がType4、組織型が未分化型、間質量がsci、INFがcであり、ly因子が進行しており、N因子が高度で、リンパ節転移個数が多いことが示唆された。
索引用語 SS胃癌, 腹膜再発