セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-癌2

タイトル 消P-139:

進行・再発胃癌の化学療法における血清CA125の有用性

演者 板谷 優子(富山大・3内科)
共同演者 安藤 孝将(富山大・3内科), 細川 歩(富山大・3内科), 中田 直克(富山大・3内科), 鈴木 庸弘(富山大・3内科), 植田 亮(富山大・3内科), 山脇 秀元(富山大・3内科), 齋藤 聖子(富山大・3内科), 三原 弘(富山大・3内科), 蓮本 祐史(富山大・3内科), 藤浪 斗(富山大・3内科), 梶浦 新也(富山大・3内科), 西川 潤(富山大・3内科), 宮嵜 孝子(富山大・3内科), 小川 浩平(富山大・3内科), 杉山 敏郎(富山大・3内科)
抄録 【背景】血清CA125は卵巣癌において病勢を反映するマーカーとして有用である。今回我々は、進行・再発胃癌における血清 CA125と腹水の関係を解析し、さらに腹水貯留を伴う胃癌において、化学療法による腹水量減少の予測にCA125が有用かどうかを後方視的に検討した。【対象と方法】2006年4月から2011年2月に当院で化学療法を施行した進行・再発胃癌のうちCA125を測定した85例を対象とした。まずCA125測定値と腹水量の関係を解析した。腹水量はCT検査にて、なし、少量(骨盤腔に留まる)及び、大量(骨盤腔を超える)と分類した。次に化学療法開始前にCA125陽性(>35U/ml)かつ腹水陽性(少量,大量)であった33例について、化学療法によるCA125減少率と腹水量の変化を解析した。【結果】全症例での化学療法開始前のCA125中央値は、腹水なし/少量/大量で、20/94/325U/mlと腹水量に応じて上昇していた。このうち、CA125陽性かつ腹水陽性であった33例の年齢中央値は63歳(38-78),男/女は21/12例,PS (0/1/≧2)は1/20/12例, CA125中央値は138 U/ml (37-2884),腹水少量/大量は24/9例,肝/リンパ節転移は13/27例であった。33例において、CA125減少率が治療前に比し25%以上では17例中13例、25%未満では16例中5例でCT検査上明らかな腹水減少を認めた(p<0.01)。【結論】CA125は、腹水貯留を伴う胃癌症例で高値を示した。化学療法後のCA125測定は全例CT検査前に実施しており、CA125の低下は、腹水減少の予測に有用である可能性が示唆された。
索引用語 胃癌, CA125