セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-癌3

タイトル 消P-145:

Malignant gastric outlet obstruction(MGOO)に対するステント留置術と胃空腸吻合術の比較検討

演者 山本 典雄(近畿大堺病院・消化器内科)
共同演者 松本 望(近畿大堺病院・消化器内科), 高場 雄久(近畿大堺病院・消化器内科), 奥村 直己(近畿大堺病院・消化器内科), 冨田 崇史(近畿大堺病院・消化器内科), 梅原 康湖(近畿大堺病院・消化器内科), 南 康範(近畿大堺病院・消化器内科), 森村 正嗣(近畿大堺病院・消化器内科), 山田 哲(近畿大堺病院・消化器内科), 米田 円(近畿大堺病院・消化器内科), 辻 直子(近畿大堺病院・消化器内科), 工藤 正俊(近畿大・消化器内科)
抄録 【目的】MGOOに対するステント留置の適応について検討する。【方法】平成11年11月から平成22年6月に当院でMGOOに対しステント治療を行った13例と胃空腸吻合術を行った14例を比較検討した。【成績】ステント群に高齢者が多く(78 vs.66、P<0.01)、原疾患は胃癌が多く(77%vs.43%)、術前のアルブミン値は低かった(2.6g/dl vs.3.1g/dl, P<0.05)。ECOG-PS3以上が多く(77% vs. 36%)、腹水例も多く、(46% vs. 14%)全身状態不良例が多かった。施行時間(分)はステント群で短く(47 vs. 168、P<0.001)、経口摂取開始までの日数は短いが(2.7 vs. 10.9、P<0.001)、術後固形食摂取可能例は少なかった(15% vs. 57%)。術後化学療法は手術群のみに施行されていた。術後在院日数に有意差はなく(26 vs. 33)、生存期間(日)は短かった(63 vs. 168)。ステント挿入後に誤嚥性肺炎を1例認めたが他に穿孔や大出血などの重篤な合併症を認めなかった。長期生存例1例でステント閉塞による再挿入を要した。【考察】MGOOに対するステント挿入は病期が進行し全身状態不良例でも比較的安全に施行でき、有効な治療法と考えられた。今後は手術可能例・化学療法可能例に対しても積極的に適応を検討すべきと考えられた。
索引用語 ステント, MGOO