セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-癌4

タイトル 消P-149:

ステージIV胃癌での胃切除術の検討

演者 武藤 理(秋田赤十字病院・内科)
共同演者 小棚木 圭(秋田赤十字病院・消化器病センター外科), 佐藤 公彦(秋田赤十字病院・消化器病センター外科), 吉楽 拓哉(秋田赤十字病院・消化器病センター外科), 里吉 梨香(秋田赤十字病院・消化器病センター外科), 岩崎 渉(秋田赤十字病院・消化器病センター外科), 澤田 俊哉(秋田赤十字病院・消化器病センター外科), 吉川 雅輝(秋田赤十字病院・消化器病センター外科), 古屋 智規(秋田赤十字病院・消化器病センター外科), 大内 慎一郎(秋田赤十字病院・消化器病センター外科), 小棚木 均(秋田赤十字病院・消化器病センター外科)
抄録 [背景]切除不能進行胃癌に対する標準治療は化学療法であるが、その治療成績はまだ十分とは言えない。切除不能進行胃癌における胃切除術の意義はまだ議論の余地があるところである。 [対象]秋田赤十字病院において2003年から2009年までにステージIV胃癌に対して初回治療として胃切除が施行された51例について検討した。検討項目は年齢、性別、組織型、転移部位、術後治療、全生存期間。[結果]年齢中央値67歳(32-84)。男性33名、女性18名。組織型の内訳はIntestinal type15例, Diffuse type36例。非治癒因子としてはN因子が13例、PまたはCY因子が33例、H因子が8例。術後に化学療法施行できたものは42例、術後best supportive careが行われたのは9例。術後1年生存率58%、生存期間中央値(MST)は23.5カ月(1.1-56.7)であった。術後治療として化学療法施行例ではbest supportive care例に比べ有意に生存期間の延長が認められた(24.0 versus 9.4 ヵ月; p=0.016)が、年齢、組織型、転移部位では有意差は認められなかった。[結語]ステージIV胃癌での手術療法の意義が認められる症例が存在する。手術療法と化学療法を組み合わせることにより生存期間の延長が期待される。適応については今後より多くの症例集積が必要と考える。
索引用語 ステージIV胃癌, 胃切除術