セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-治療(化学療法)2

タイトル 消P-158:

胃癌に対するS-1+CDDP 療法におけるDose intensityと抗腫瘍効果についての検討

演者 北川 美香(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学)
共同演者 志村 貴也(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 海老 正秀(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 水島 隆史(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 平田 慶和(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 村上 賢治(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 溝下 勤(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 森 義徳(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 谷田 諭史(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 片岡 洋望(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 神谷 武(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 城 卓志(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学)
抄録 【背景】本邦においては切除不能・進行再発胃癌に対する初回治療としてSPIRITS試験の結果からS-1+CDDP療法が推奨されている。日常臨床においては、各薬剤は副作用、基礎疾患、年齢などによって適宜減量し使用されているのが現状であるが、抗腫瘍効果を減少させない適切な薬剤量については明らかではない。【方法】コンピューターデータベースを使用し、2006年1月から2010年12月までに当院で切除不能・進行再発胃癌に対して1st-line化学療法としてS-1+CDDP療法を使用した37例を抽出した。それらを対象にS-1+CDDP 療法のDose intensity と抗腫瘍効果について検討した。【成績】年齢中央値は67歳(39~78歳)、分化型/未分化型:11/26例、原発巣あり/なし:24/13例、転移部位はリンパ節/腹膜/肝/肺/骨:25/14/11/3/2、標的病変あり/なし:33/4例であった。Relative dose intensity(RDI)中央値はS1:83%、CDDP:89%、S-1+CDDP:88%であった。生存期間中央値 (MST)は350日(95%CI:304-396)、無増悪生存期間 (PFS)中央値は168日(95%C.I:132-204)であった。全体の奏功率は30.3%(10/33)であり、RDI80%未満では0%(0/7)であったが、RDI80%以上では38.5%(10/26)であった。全生存期間(OS) とPFSに関してはRDI80%未満と以上の2群間において有意差は認めず、Grade 3以上の有害事象の発生率についても明らかな差は見られなかった。【結論】胃癌に対するS-1+CDDP療法において抗腫瘍効果を得るにはRDI80%以上を保つことが重要であるが、適切な減量をすることは許容されると考えられる。
索引用語 胃癌, 化学療法