セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-治療(化学療法)2

タイトル 消P-162:

手術不能進行胃癌に対するTS-1+CDDP療法に続く2ndライン治療レジメンTS-1+CPT-11と(TS-1+)PTXの比較検討

演者 芋瀬 基明(岐阜県総合医療センター・消化器内科)
共同演者 日江井 裕介(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 馬淵 正敏(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 出田 貴康(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 岩砂 淳平(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 安藤 暢洋(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 大島 靖広(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 岩田 圭介(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 清水 省吾(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 杉原 潤一(岐阜県総合医療センター・消化器内科)
抄録 【目的】TS-1とCDDP併用療法は進行胃癌に対する標準治療として確立されつつあるが、無効となった場合に、2ndライン治療としてどのレジメンを選択すべきかについてはコンセンサスが得られていない。そこで、当院にて進行胃癌に対して化学療法が施行された症例のうち、1stラインにTS-1+CDDP、2ndラインとしてTS-1+CPT-11あるいは(TS-1+)PTXが選択された症例について検討した。【対象と方法】2005年10月から2011年2月までに手術不能進行胃癌に対して化学療法が施行された76例のうち、1stライン治療としてTS-1+CDDPが施行された後、TS-1+CPT-11が選択された11例(A群)と(TS-1+)PTXが選択された10例(B群)の計22例である。両群の累積生存率と胃癌組織型の層別累積生存率を比較検討した。【結果】A群は男性7例、女性4例の計11例、平均年齢62.7±8.5歳、B群は男性6例、女性4例の計10例、平均年齢64.0±10.8歳であった。組織型は分化型:未分化型がA群4:6(1例不明)、B群3:7であった。腫瘍マーカーはCEAとCA19-9がそれぞれA群で16915.1±56028.4 ng/mlと56381.6±177897.9IU/l、B群で6.1±5.3ng/mlと55.5±106.2IU/lであった。 Logrank検定にて、両群間において、累積生存率・層別累積生存率ともに有意差は認められなかった。しかしながら、分化型層別に累積生存率をみると、A群で高い傾向(p=0.093)が認められた。また、A群で、3rdライン以降までレジメンをつなぐことにより、治療前の腫瘍マーカーが異常高値でも、長期間にわたり生存できた症例もみられた。【結語】TS-1+CDDP治療に続く2ndライン治療としてどのレジメンを選択するかは、ケース・バイ・ケースであるが、分化型腺癌で、キードラッグが禁忌でなく、比較的全身状態良好な症例では、TS-1+CPT-11を選択すべきと思われる。
索引用語 胃癌, 化学療法