セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
胃-治療(化学療法)3
|
タイトル |
消P-163:胃がん治療におけるパクリタキセルとドセタキセルの交差耐性の検討
|
演者 |
志村 貴也(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学) |
共同演者 |
北川 美香(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 吉田 道弘(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 山田 智則(名古屋第二赤十字病院・消化器内科), 海老 正秀(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 水島 隆史(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 平田 慶和(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 村上 賢治(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 片岡 洋望(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 城 卓志(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学) |
抄録 |
【目的】Paclitaxel (PTX)とDocetaxel(DOC) は共にtaxane系抗がん剤に分類され進行再発胃がんに対して日常臨床において使用されている。PTXとDOCは同様の抗腫瘍メカニズムをもつが、これまでに胃がんに対する両薬剤の交差耐性についてはほとんど検討されていない。今回進行胃癌に対するPTXとDOCの交差耐性について検討した。【方法】2004年4月から2010年3月までに名古屋市立大学病院を含む関連4施設にてPTXまたはDOCを含むレジメンに抵抗性となった後、前治療と異なるtaxaneが投与された進行再発胃がん28例を抽出した。【結果】年齢中央値は65歳(28-75歳)、PS(0/1/2):19/6/3であり、標的病変(有/無:20/ 8)であった。最初のtaxaneの治療状況は(1st, 2nd-line: 16,12)であり、2回目のtaxaneの治療状況は(2nd-,3rd-,≧4th-line: 5,13,10)であった。生存期間中央値(MST) は456 日(95%CI, 145-767)、2次taxaneからのMST (MST 2)とPFS(PES 2)はそれぞれ119日(95%CI, 85-153) 、50 日(95%CI, 42-58)であった。2次taxaneは標的病変をもつ20例に対して奏功率5%(1/20)であり、標的病変をもたない8例に対しては4例にnon-PDを示し、全症例の病勢制御率(DCR)は16.7% (5/28)であった。2次taxane の効果予測因子としては65歳未満、標的病変なし、2次 taxane併用レジメン療法において有意なDCRの上昇をみとめ、なかでも65歳未満症例においては有意なPFS2の延長をみとめた。【結論】胃癌治療において大部分においてPTXとDOCは交差耐性を認めるが、65歳未満の症例に関しては2次 taxaneの意義があるかもしれない。 |
索引用語 |
胃癌化学療法, 交差耐性 |