セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-治療(化学療法)3

タイトル 消P-166:

消化管における神経内分泌がんの治療成績の現状

演者 安藤 孝将(富山大・3内科)
共同演者 細川 歩(富山大・3内科), 梶浦 新也(富山大・3内科), 中田 直克(富山大・3内科), 鈴木 庸弘(富山大・3内科), 植田 亮(富山大・3内科), 板谷 優子(富山大・3内科), 蓮本 祐史(富山大・3内科), 三原 弘(富山大・3内科), 藤波 斗(富山大・3内科), 西川 潤(富山大・3内科), 小川 浩平(富山大・3内科), 杉山 敏郎(富山大・3内科)
抄録 【目的】消化管の神経内分泌がん(neuroendocrine carcinoma)は極めて稀な組織型であるため、標準治療は確立されておらず、肺小細胞がんに準じた治療方法が推奨されている。消化管における神経内分泌がんの治療成績を後方視的に解析し、各臓器における治療成績の現状を検討した。【対象及び方法】2006年4月から2010年12月までに神経内分泌がんと診断され、化学療法又は、化学放射線療法を施行された消化管神経内分泌がん12例について、患者背景、奏効率(RR)、無増悪生存期間(PFS)、及び全生存期間(OS)を解析した。【結果】全症例の年齢中央値63歳(50-79歳)、男性/女性は10/2例、PS0/1/2は4/7/1例、初発/再発は10/2例であった。原発臓器と臨床病期は食道stageII/III/IV/再発が2/1/1/2例、胃stageIVが5例、大腸stageIVが1例であった。一次治療の化学療法レジメンはirinotecan+cisplatin療法 11例、etoposide+cisplatin療法 1例であり、食道3症例で原発巣に対する放射線治療が併用されていた。全症例の治療成績は、RR 63.6%(7/12例)、PFS中央値132日(27-579日)、OS中央値256日(3-874日)であった。原発臓器別では、食道はRR100%(6/6例)でCR1例、PFS中央値142日(115-579日)、OS中央値329日(132-874日)であり、胃はRR0%(0/5例)、PFS中央値54日(27-206日)、OS中央値245日(3-256日)であった。【結語】消化管の神経内分泌がんに対する治療において、奏効率は原発臓器により大きく異なる可能性が示唆された。生存期間はいずれの臓器においても、奏効率に関わらず不良であった。
索引用語 神経内分泌がん, 化学療法