セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃-治療(化学療法)3 |
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タイトル | 消P-167:化学療法無効の切除不能・再発胃癌に対するがんペプチドワクチン療法の第I相臨床試験 |
演者 | 東原 良恵(順天堂大・消化器内科) |
共同演者 | 加藤 順子(順天堂大・消化器内科), 小谷 知弘(順天堂大・消化器内科), 長田 太郎(順天堂大・消化器内科), 吉澤 孝史(順天堂大・消化器内科), 永原 章仁(順天堂大・消化器内科), 渡辺 純夫(順天堂大・消化器内科), 吉田 浩二(東京大医科学研究所・ヒトゲノム解析センター), 角田 卓也(東京大医科学研究所・ヒトゲノム解析センター), 中村 祐輔(東京大医科学研究所・ヒトゲノム解析センター) |
抄録 | 【目的】近年、切除不能進行癌の化学療法無効例に対し新たな治療法としてペプチドワクチン療法が注目されている。今回我々はゲノム包括的遺伝子情報を活用し決定された胃癌に対する新規腫瘍抗原であるURLC10由来HLA-A*2402拘束性エピトープペプチドとVEGFR1由来の腫瘍新生血管抗原エピトープペプチドを用いたペプチドワクチンの第I相臨床試験を行った。【方法】2009年8月から当科で化学療法無効となった進行胃癌症例を対象とし、上記第I相試験を行った。薬剤の投与法はURLC10およびVEGFR1から同定されたHLA-A*2402拘束性エピトープペプチド各2mgとIFAとを混和し、鼠径部あるいは腋窩部の1箇所に皮下投与した。スケジュールは1週間に1回、計4回投与を1コースとした。各コースを終了後1~2週後に安全性の評価をした。1コース以上投与可能例を完遂例とした。治療効果判定は、治療開始後29日前後に行い、臨床的にPDと判断されるまで、可能な限りワクチン投与を続行した。主要目的をペプチドワクチン療法の安全性及び毒性、副次目的を免疫反応、臨床的有効性として検証した。【成績】本試験に登録した14例(男性10例、女性4例)のうち12例(男性9例、女性3例)で完遂することができた。脱落症例は2例でいずれも原疾患の進行により治療継続が不可能となったが、ペプチドワクチンの有害事象により完遂不能な症例は認めなかった。投与部位にGrade1の硬結、発赤等の皮膚反応は認めたものの、局所の皮膚反応以外のペプチドワクチンに関わる有害事象はなく、DLTは認めなかった。1コース後の治療効果判定は、SD 5例、PD 7例であった。【結論】化学療法無効の切除不能・再発胃癌に対するペプチドワクチン療法は重篤な有害事象はなく安全に行なうことができた。今後第II相試験を実施予定である。 |
索引用語 | ペプチドワクチン, 胃癌 |