セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-その他2

タイトル 消P-177:

糖尿病に対するメタボリックサージェリーの現状

演者 山本 寛(滋賀医大・消化器・乳腺・一般外科)
共同演者 山口 剛(滋賀医大・消化器・乳腺・一般外科), 村田 聡(滋賀医大・消化器・乳腺・一般外科), 谷 徹(滋賀医大・消化器・乳腺・一般外科)
抄録 【背景・目的】病的肥満症に対して、2010年には世界中で40万件を超える減量手術が行われた。減量手術は、病的肥満に伴うメタボリック症候群の劇的かつ持続的な改善効果を発揮することから、メタボリックサージェリーという概念が提唱されている。なかでも糖尿病の改善効果は著しく、これまでremissionという概念がなかった糖尿病にその概念を確立させた。現在、アジアを含む世界各国で、病的肥満症ではない糖尿病患者に対して糖尿病改善のための手術が行われつつある。しかし、その手術適応についてのコンセンサスはない。【方法】2010年日本肥満症治療学会(JSSO)では、病的肥満症に対する手術適応をBMI35以上・メタボリックサージェリーとしての手術適応を臨床研究に限りBMI32以上とするstatementを発表した。また、2010年先進医療として承認された腹腔鏡下胃袖状切除術は、手術適応をBMI35以上とすることが明記されている。2011年国際肥満外科連合・アジア太平洋部会(IFSO-APC)でのメタボリックサージェリーのAsian statementを受けて、2011年JSSOからJapan statementが発信予定されている。【結果】2010年JSSOから発表されたメタボリックサージェリーとしての手術適応は臨床研究としてBMI32以上と定められたが、2011年IFSO-APCのconsensus meetingでは、National reportやCase conferenceの発表を含め、アジア各国ではさらに適応を広げていることが明らかとなった。【結論】現在、メタボリックサージェリーの適応基準を決めるエビデンスは十分ではないが、2011年JSSOのJapan statementの結果を含め、現段階での本邦における糖尿病に対するメタボリックサージェリーの現状を報告する。
索引用語 メタボリックサージェリー, 糖尿病