セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-症例報告2

タイトル 消P-184:

ESDにて切除後、多発リンパ節転移を認めた胃原発浸潤性微小乳頭癌の1例

演者 中西 将元(国立岩国医療センター・消化器科)
共同演者 谷岡 大輔(国立岩国医療センター・消化器科), 平田 尚志(国立岩国医療センター・消化器科), 田中 盛富(国立岩国医療センター・消化器科), 藤本 剛(国立岩国医療センター・消化器科), 宮下 真奈備(国立岩国医療センター・消化器科), 田中 彰一(国立岩国医療センター・消化器科), 牧野 泰裕(国立岩国医療センター・消化器科), 森廣 俊昭(国立岩国医療センター・外科), 荒田 尚(国立岩国医療センター・外科)
抄録 症例は61歳、男性。2010年5月に食欲低下、体重減少を主訴に近医受診した。上部消化管内視鏡検査にて胃角部小弯に長径が5cmを超える0-IIc+IIa病変を認めたため、当院消化器科に精査加療目的で紹介となった。内視鏡所見で深達度はmまでと診断したため、ESDの適応拡大病変と判断しESDを施行した。病理検査では切除断端陰性であったが、腫瘍の隆起部分の一部にsm2 (2000μm)までの浸潤を認め、ly(+)、v(+)であった。また組織型は浸潤性微小乳頭癌であった。そのため8月、幽門側胃切除術施行した。術後の病理検査で廓清したリンパ節32個中21個から浸潤性微小乳頭癌の組織型を示す転移を認めた。術後、CT検査施行したところ、術前には指摘できなかった傍大動脈リンパ節腫脹も認めたため、遠隔リンパ節転移と診断し化学療法を施行した。1st lineとしてS-1+CDDPを4クール施行したが、腫瘍マーカー(CEA, CA19-9)の上昇を認めたため、ドセタキセルに変更した。2クール施行した時点で腫瘍マーカーの低下を認めたため、化学療法を継続している。浸潤性微小乳頭癌は浸潤性乳癌の中でも悪性度の高い亜型として報告されて以降、肺、尿路、唾液腺、大腸での報告もされている。組織学的には、リンパ管腔様の空隙で囲まれた微小乳頭状構造を特徴とする浸潤癌とされる。肉眼所見や画像所見が早期癌であったとしても、高率にリンパ行性や血行性に転移するとされ、またその予後も不良とされている。2008年にShimodaらによって初めて胃を原発とする浸潤性微小乳頭癌の報告がされて以降、胃原発の浸潤性微小乳頭癌の報告も散見されるようになってきたが、現在のところ確立された治療法はない。今回、我々はESDにて切除後、多発リンパ節転移を認めた胃原発浸潤性微小乳頭癌の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 胃原発浸潤性微小乳頭癌, ESD