セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-症例報告2

タイトル 消P-185:

Gastritis cystica polyposaを背景粘膜として発生した早期残胃癌の2例

演者 大久保 仁(光晴会病院・外科)
共同演者 嶋田 徳光(尾道市公立みつぎ総合病院・外科), 高橋 信(尾道市公立みつぎ総合病院・外科), 向井 憲重(尾道市公立みつぎ総合病院・外科)
抄録 Gastritis cystica polyposa (以下、GCP)は胃切除術後、長期経過した主にBillroth-II法(以下、B-II法)再建後の胃腸吻合部に見られる特異な慢性炎症性胃粘膜病変である。我々はそれぞれ術後30年および49年経過したB-II法再建残胃吻合部に生じたGCPを背景粘膜として発生した早期残胃癌の2例を経験したので報告する。症例は52歳と69歳の男性でそれぞれ血便精査目的、術後の定期的な上部消化管内視鏡検査にて残胃癌が発見された。胃全摘術と胃亜全摘術をそれぞれ行った。病理組織学的には前者ではGCPと癌はやや離れた位置に存在するSM癌で、後者ではGCPの部位と一致したM癌であった。GCPは残胃癌の発生母地としての関連が示唆されているが、一般臨床的にはその内視鏡像や病理像について広く理解されているとは言いがたい。我々が検索しえた本邦報告のGCPと残胃癌合併症例の報告は約40例であった。再建術式はほとんどがB-II法で初回手術からの期間は平均20年以上であり、早期癌が多かった。一般に残胃癌では通常の原発性胃癌に比較して予後が劣ると言われているが、早期発見例に限っては予後は変わらないとの報告もあり、残胃癌の予後改善のためには長期に渡る術後胃の定期的な内視鏡検査が重要である。また、GCPはB-II法再建後の残胃に発生しやすい前癌病変の可能性があり、術後長期間経過している残胃を内視鏡で観察する場合、GCPという疾患概念に留意した注意深い観察が重要と思われる。
索引用語 Gastritis cystica polyposa, 残胃癌