セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃-症例報告3

タイトル 消P-189:

当院で経験した肝転移を伴う胃内分泌細胞癌の2例

演者 岩佐 亮太(東邦大医療センター佐倉病院・内科)
共同演者 竜 美幸(東邦大医療センター佐倉病院・内科), 勝俣 雅夫(東邦大医療センター佐倉病院・内科), 菊地 秀昌(東邦大医療センター佐倉病院・内科), 古川 竜一(東邦大医療センター佐倉病院・内科), 山田 哲弘(東邦大医療センター佐倉病院・内科), 曽野 浩治(東邦大医療センター佐倉病院・内科), 長村 愛作(東邦大医療センター佐倉病院・内科), 中村 健太郎(東邦大医療センター佐倉病院・内科), 青木 博(東邦大医療センター佐倉病院・内科), 吉松 安嗣(東邦大医療センター佐倉病院・内科), 津田 裕紀子(東邦大医療センター佐倉病院・内科), 佐藤 徹(東邦大医療センター佐倉病院・内科), 高田 伸夫(東邦大医療センター佐倉病院・内科), 鈴木 康夫(東邦大医療センター佐倉病院・内科), 笹井 大督(東邦大医療センター佐倉病院・病理), 梶 幸子(東邦大医療センター佐倉病院・病理), 徳山 宣(東邦大医療センター佐倉病院・病理), 蛭田 啓之(東邦大医療センター佐倉病院・病理), 入江 珠子(東邦大医療センター佐倉病院・内科)
抄録 症例1は46歳男性。健診にて肝障害を指摘され受診。腹部超音波検査、CTを施行したところ多発肝腫瘤を認めた。原発精査にて上部消化管内視鏡検査を施行したところ胃体上部大彎に潰瘍形成を伴う粘膜下腫瘍があり、生検結果はCK7(-)、CK20(-)、EMA(+)、CEA(-)、MelanA(-)、CK5/6(-)、CK13(-)、NCAM(+)であった。肝腫瘍生検の結果とあわせ胃内分泌細胞癌の診断となった。CEA、CA19-9は正常範囲であったがSLX45.5U/ml、NSE593U/l、組織ポリペプチド抗原218ng/mlであった。治療としてTACEを2度施行したほか、S-1投与とし、CDDP併用を行ったが、副作用が強く出現した為、CDDP併用は中止した。症例2は66歳男性。糖尿病にて当院通院中、腹部超音波検査にて多発肝腫瘤および膵腫瘤が判明し精査したところ、上部消化管内視鏡検査にて胃体上部後壁に広範な3型病変を認めた。生検結果より胃内分泌細胞癌の診断となった。肝腫瘍生検を施行し、その結果、転移性肝腫瘍であり、膵病変はリンパ節転移であった。CEA、CA19-9の高値を伴っていたが、SLX29U/ml、NSE18U/l、組織ポリペプチド抗原46ng/mlであった。治療としてはS-1+CDDPの加療を行った。胃内分泌細胞癌は、先行発生した腺癌から内分泌細胞へ分化し、通常胃癌に比し高率にリンパ節転移および肝転移、脈管侵襲を認めるため、悪性度の高い比較的希な疾患であり、若干の文献的考察を加え報告する。
索引用語 胃内分泌癌, 肝転移