セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃-症例報告3 |
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タイトル | 消P-193:腹膜播種を伴った4型胃癌にS-1/CDDP療法・S-1単独療法を行い長期生存している一例 |
演者 | 岸田 圭弘(国立国際医療研究センター・消化器科) |
共同演者 | 小島 康志(国立国際医療研究センター・消化器科), 小早川 雅男(国立国際医療研究センター・消化器科), 野崎 雄一(国立国際医療研究センター・消化器科), 櫻井 俊之(国立国際医療研究センター・消化器科), 朝山 直樹(国立国際医療研究センター・消化器科), 忌部 航(国立国際医療研究センター・消化器科), 新倉 量太(国立国際医療研究センター・消化器科), 横田 悦子(国立国際医療研究センター・消化器科), 渡辺 一弘(国立国際医療研究センター・消化器科), 河野 真(国立国際医療研究センター・消化器科), 近藤 崇(国立国際医療研究センター・消化器科), 向井 俊太郎(国立国際医療研究センター・消化器科), 平野 千明(国立国際医療研究センター・消化器科) |
抄録 | 【はじめに】S-1を含む化学療法にて長期生存する進行胃癌の症例は散見される。しかし、化学療法単独治療を施行し、化学療法中止後も長期にわたって再発を認めない症例は非常に稀である。今回、腹膜播種を伴う進行胃癌に対して、S-1/CDDP療法、S-1単独療法が著効し、化学療法中止後も長期生存している一例を経験したので報告する。【症例】73歳女性。2005年5月に貧血と動悸を主訴とし当院を受診した。上部消化管内視鏡検査にて胃体上部に境界不明瞭な陥凹性病変及び体部大彎雛襞の伸展不良を認めた。生検の結果は印環細胞癌で、4型胃癌と診断した。骨盤腔までのCTを含めた全身検査で明らかな転移はなく、cStageIB[T2N0M0]と診断し、2005年6月に根治目的の手術を施行した。術前のPS は1であった。開腹時に漿膜浸潤及び腹膜播種を認め、腹水洗浄細胞診と腹膜生検の術中迅速病理検査にて腫瘍細胞を認めた。fStageIV[T4SiN0H0P1CY1]と診断し、胃切除を行わずに手術を終了した。2005年7月からS-1/CDDP療法(S-1 120m/日 day1~day21, CDDP 60mg/m2 day8)を導入した。8コース終了時点での上部内視鏡検査では壁肥厚と雛襞の伸展が改善し、陥凹性病変も縮小傾向で、部分奏効(RECIST1.0)していると考えられた。2006年6月、9コース施行時にグレード3の高度腎機能障害を認めたため、2006年7月よりシスプラチンを中止しS-1単独療法とした。2008年5月の上部消化管内視鏡検査及び腹部CT検査で完全奏効していると考えられた。同時期にグレード3の口内炎を認めた。本人への十分な病状説明と同意のもとに化学療法を18コースで一旦中止した。その後、定期的かつ厳重に経過を追っているが、中止後約4年が経過した現在も明らかな再発を認めていない。 |
索引用語 | 胃癌, 化学療法 |