セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

小腸-基礎1

タイトル 消P-210:

胆汁酸がGPR40導入細胞の脂肪酸センシングに及ぼす影響

演者 山本 明子(名古屋大大学院・健康栄養医学)
共同演者 山田 節子(名古屋大大学院・健康栄養医学), 石黒 洋(名古屋大大学院・健康栄養医学)
抄録 【目的】胆汁酸は、小腸内の脂肪滴を乳化して膵リパーゼなどの脂肪分解酵素の働きを助け、また、加水分解された脂肪酸やモノグリセリドとともに混合ミセルを形成することにより、脂肪の消化吸収に役立っている。GPR40は中鎖~長鎖脂肪酸の受容体であり、膵β細胞のほか上部小腸の消化管内分泌細胞I細胞に発現しており、脂肪摂食によるcholecystokinin分泌を担うと考えられている。 今回我々は、GPR40の脂肪酸センシングに胆汁酸が及ぼす影響を解析した。【方法】マウスのGPR40をPC12細胞に遺伝子導入した安定発現系(PC12-mGPR40細胞)を作成した。fura-2を用いて細胞内Ca2+濃度([Ca2+]i)を測定し、F340/F380 ratioで表わした。ラウリン酸(C12脂肪酸)とコール酸(胆汁酸)が[Ca2+]iに及ぼす影響をコントロール(PC12-WT細胞)と比較した。【結果】C12(500μM)のみを投与した場合には、PC12-mGPR40細胞、PC12-WT細胞ともに数分毎に反復する[Ca2+]i上昇が見られた。C12とコール酸(30μM)を同時投与すると、PC12-mGPR40細胞では[Ca2+]i上昇の頻度が増し、Ca2+ oscillationが発生したが、PC12-WT細胞ではコール酸の影響は見られなかった。[Ca2+]i上昇の度合い(Δratio)は、PC12-mGPR40細胞で有意に高かった。Ca2+ oscillationの発生中にprotein kinase A阻害剤のH89(30μM)を投与するとCa2+ oscillationは消失したが、周波数の低い。[Ca2+]i上昇は残存した。PC12-mGPR40細胞に、C12とdibutyryl cAMP(500μM)を同時投与すると、Ca2+ oscillationが見られた。【結論】GPR40発現細胞において、C12脂肪酸は反復する。[Ca2+]i上昇を引き起こし、胆汁酸との同時投与は[Ca2+]i上昇の周波数を高めてCa2+ oscillationを引き起こした。胆汁酸は、細胞内cAMPの上昇を介してGPR40による脂肪酸センシングを修飾する。
索引用語 GPR40, 胆汁酸