セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)小腸-臨床1 |
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タイトル | 消P-219:OGIBにおける小腸内視鏡検査の有用性 |
演者 | 吉田 篤史(大船中央病院・消化器肝臓病センター) |
共同演者 | 上野 文昭(大船中央病院・消化器肝臓病センター), 小林 健二(大船中央病院・消化器肝臓病センター), 藤川 智章(大船中央病院・消化器肝臓病センター), 松井 圭司(大船中央病院・消化器肝臓病センター), 清水 弘仁(大船中央病院・消化器肝臓病センター), 高塚 健太郎(大船中央病院・消化器肝臓病センター), 岩渕 省吾(大船中央病院・消化器肝臓病センター) |
抄録 | 【目的】小腸内視鏡検査が一般化されつつあり、それに伴いObscure gastro-intestinal bleeding(OGIB)に対する原因精査が可能となってきている。今回、我々の施設で小腸内視鏡を施行したOGIB患者が、どのような特徴を呈していたか検討した。【方法】研究デザイン:後ろ向きコホートにおける診療記録調査。研究環境:大船中央病院消化器肝臓病センター。対象:2010年2月2日~2011年3月3日まで、カプセル内視鏡(Endo Capsule)およびシングルバルーン小腸鏡(SBE)を施行したOGIB症例16名、平均69.9歳(男性8名、女性8名)。患者背景および内服薬の種類を調べた。顕性出血例(3日以内の出血)と顕性出血の既往例(4日以前の出血)、不顕性出血例に分けて、原因、治療法を検討した。【結果】当院の特徴としては、高齢者(75歳以上)は43.7%。心血管疾患(狭心症、慢性心不全、心臓弁置換後、高血圧症、ASO)34.5%、消化器系疾患(肝硬変、胃炎、GERD)20.7%、神経系疾患(脳梗塞後、パーキンソン病)13.8%であった。内服薬は抗血小板薬 53.8%、抗凝固薬 23.1%、NSAIDs 15.4%、ステロイド 7.7%であった。また顕性出血で小腸内視鏡を施行される患者が10例と多かった。顕性出血の既往3例、不顕性出血例3例であった。出血が原因不明13例(顕性出血6/10、顕性出血の既往3/3、不顕性出血例3/3)。いずれも再出血は無く、初期治療は粘膜保護剤にて対処して、貧血には鉄剤投与で改善を認めている。顕性出血4例の原因が判明し、SBE下止血処置例3例、残りの1例がSBEにて小腸アミロイドーシスによる浸み出し出血と診断され、小腸切除術に移行した。【考察】OGIBは顕性出血の既往や不顕性出血では自然止血する場合が多く、保存的治療で改善する傾向にあった。その反面顕性出血においては、SBEなどの積極的治療に移行しなければならず、早期の診断が必要であると考えられた。 |
索引用語 | 小腸内視鏡, SBE |