セッション情報 パネルディスカッション2(消化器がん検診学会・消化器病学会・消化器内視鏡学会合同)

超音波検査発見胆膵病変の精密検査のストラテジー

タイトル 消PD2-8:

腹部超音波検査による胆嚢隆起性病変についての検討-切除可能な胆嚢癌を拾い上げるために-

演者 玉野 正也(獨協医大越谷病院・消化器内科)
共同演者 山岸 秀嗣(獨協医大越谷病院・病理部), 須田 季晋(獨協医大越谷病院・消化器内科)
抄録 【目的】当科における腹部超音波検査(以下US)施行例の胆嚢隆起病変について検討し10mm以上の病変から切除可能な胆嚢癌を拾い上げるためのストラテジーを構築することを目的とした。【方法】2011年4月から2012年2月に当院でUSを施行した3239例を対象とした。診断装置は東芝社XarioXG、GE社LOGIQ9、日立社EUB-6000を用い、超音波検査師3名を含む6名の検査技師と、超音波専門医1名が検査を担当した。期間中に複数回のUSを受けている症例については直近の検査結果を検討に用い、10mm以上の病変の臨床的な最終診断と検討した。【成績】胆嚢隆起性病変は690/3239 (21.3%)に認めた。690例の平均年齢は59.5±13.6 (15-87)歳、男性332例、女性358例であった。最大径の平均は4.8±5.8 (1-60) mm、単発が230例 (33.3%)、単発が230例 (33.3%)、多発が460例 (66.7%)であった。10mm以上の病変は40例(15mm以上17例)であり、38例で臨床的な最終診断が得られた。造影CTは31例に施行され、これにより6例が切除不能の胆嚢癌(全例が15mm以上)、2例が胆泥貯留、2例が腺筋症、3例が結石と診断された。残る25例中15例はCTまたは2年以上にわたるUSの経過観察により良性ポリープと診断した。残る10例に手術が施行され、7例が胆嚢癌、2例がコレステロールポリープであった(1例は病理結果待ち)。胆嚢癌7例中6例が15mm以上であり、コレステロールポリープの2例はいずれも15mm未満であった。15mm以上の胆嚢癌6例中、2年間の経過観察中に増大したものは1例のみであり、5例は初診であった。15mm未満の胆嚢癌症例はCEA、CA19-9上昇により手術が選択された。【結論】USで15mm以上の病変に対しては速やかに造影CTを施行し、転移や肝浸潤のないものは積極的に切除すべきである。15mm未満の病変については他の臓器に悪性腫瘍がないことを前提として腫瘍マーカーが有用である。
索引用語 腹部超音波検査, 胆嚢癌