セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

クローン病-小腸

タイトル 消P-251:

インターロイキン10欠損マウスおいてインターロイキン12を制御するマレイン酸イルソグラジンの抗炎症効果の検討

演者 中川 倫夫(千葉大大学院・腫瘍内科学)
共同演者 野口 淑子(千葉大大学院・腫瘍内科学), 齊藤 景子(千葉大大学院・腫瘍内科学), 佐塚 小百合(千葉大大学院・腫瘍内科学), 齊藤 昌也(千葉大大学院・腫瘍内科学), 新井 英二(千葉大大学院・腫瘍内科学), 坪井 優(千葉大大学院・腫瘍内科学), 秦 佐智雄(千葉大大学院・腫瘍内科学), 古矢 裕歩子(千葉大大学院・腫瘍内科学), 丸岡 大介(千葉大大学院・腫瘍内科学), 松村 倫明(千葉大大学院・腫瘍内科学), 新井 誠人(千葉大大学院・腫瘍内科学), 勝野 達郎(千葉大大学院・腫瘍内科学), 横須賀 收(千葉大大学院・腫瘍内科学)
抄録 【背景・目的】炎症性腸疾患モデルであるインターロイキン10欠損マウス(IL-10 K/Oマウス)の腸炎発症メカニズムの一つとして粘膜バリア機能破綻が示唆されており、当研究室では既にマレイン酸イルソグラジン(IGM)の投与でoccludinの有意な発現増強と抗炎症効果の存在を報告した。今回はIGMの更なる抗炎症効果の解析を行う。【方法】5週齢のIL-10 K/OマウスにIGMを100mg/kg含有する飼料を摂取する群(IGM群)と通常飼料摂取群(非IGM群)を8週間飼育した後、大腸を採取し、H-E染色による病理学的評価、炎症性サイトカイン(TNFα、IL-1β、IFNγ)、またインターロイキン12(IL-12)のmRNA発現量をqRT-PCRにて比較検討した。またマウスマクロファージ様細胞株J774を用い、LPS刺激で誘導されるIL-12のmRNAを10-7から10-3MのIGM添加後にqRT-PCRで検討した。【結果】大腸腸管長、重量、病理学的スコアではIGM群が86.0±1.8mm、642±29mg、0.71±0.12に対し、非IGM群は80.7±1.4mm、1022±71mg、3.2±0.16で有意差が認められた。またTNFα、IL-1β、IFNγ、IL-12のqRT-PCRの結果ではIGM群においてそれぞれ68.4、91.0、83.3、92.0%の有意な低下が認められた。さらにJ774.2を用いた検討ではコントロールに比較してIGM投与では濃度依存性にIL-12のmRNA発現の抑制を認め、10-3Mでは78%の抑制効果が確認された。【考察】IGMの抗炎症効果は樹状細胞やマクロファージから分泌されるIL-12を制御することが推察され、細胞株を用いた実験にて実証された。IL-10 K/Oマウスの腸炎を抑制する機序はIL-12の下流に位置するIFNγの抑制効果、またoccludin発現増強によるバリア機能の改善効果である可能性を示唆している。
索引用語 IL-12, IL-10