セッション情報 パネルディスカッション2(消化器がん検診学会・消化器病学会・消化器内視鏡学会合同)

超音波検査発見胆膵病変の精密検査のストラテジー

タイトル 消PD2-12:

当施設における胆嚢ポリープ良悪性診断のストラテジー

演者 伊藤 裕也(名古屋大大学院・消化器内科学)
共同演者 廣岡 芳樹(名古屋大附属病院・光学医療診療部), 後藤 秀実(名古屋大大学院・消化器内科学DELIMITER名古屋大附属病院・光学医療診療部)
抄録 【目的】当施設では胆嚢腫瘍の精密診断として胆嚢動脈壁血流測定(GWBF)及び造影EUS(CE-EUS)を施行している。病理組織学的に確認したIp型胆嚢ポリープの良悪性診断に対するB-mode、GWBF、CE-EUSの診断能を比較し、血流動態評価の有用性を検討した。【方法】対象は過去10年間(2001年11月~2011年10月)に外科的切除により確定診断を得た最大径10mm以上のIp型ポリープ15例(平均年齢62.5歳、男女比9:6)。内訳はコレステロールポリープ6例、胆嚢癌6例、腺腫2例、過形成1例(良性9例、悪性6例)。B-modeではポリープ最大径(mm)、形態(類円形/分葉状or桑実状)、高エコースポット(無or有)を評価した。GWBFでは既報の如く壁血流最高速度(cm/s)を計測した。CE-EUSでは造影カラードプラ法によるポリープ内血流の造影パターン(樹枝状orスポット状/線状)を評価した。尚、超音波造影剤の使用はIRBの承認及び被験者へのインフォームドコンセントを得て施行している。以下2項目を検討した。1)B-modeによる良悪性診断能の検討。2)GWBF、CE-EUSによる良悪性診断能の検討。【成績】1)B-modeでは腫瘍径のみに有意差を認め(p=0.005)、良性例15.0±3.2mm、悪性例25.3±7.2mmであった。腫瘍径20mm以上を悪性とすると、その診断能は感度83.3%、特異度100.0%、正診率93.3%であった。2)GWBFでは悪性例における壁血流は有意に高流速であった(良性例19.8±5.8cm/s、悪性例34.3±8.7cm/s、p=0.004)。壁血流25cm/s以上を悪性とすると、その診断能は感度100.0%、特異度88.9%、正診率93.3%であった。CE-EUSでは悪性例において樹枝状の造影パターンを有意に多く認めた(良性例2/9例、悪性例6/6例、p=0.007)。樹枝状の造影パターンを悪性とすると、その診断能は感度100.0%、特異度77.8%、正診率86.7%であった。【結論】Ip型ポリープの良悪性診断には、腫瘍径及びGWBFやCE-EUSによる血流動態の評価が有用であり、血流動態の評価を付加することで良悪性診断能の向上が期待される。
索引用語 胆嚢ポリープ, 超音波診断