セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)クローン病-大腸5 |
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タイトル | 消P-280:当院におけるクローン病合併妊娠の臨床的検討 |
演者 | 山本 壽恵(横浜市立大市民総合医療センター・炎症性腸疾患センター) |
共同演者 | 中戸川 満智子(横浜市立大市民総合医療センター・炎症性腸疾患センター), 木村 英明(横浜市立大市民総合医療センター・炎症性腸疾患センター), 長沼 誠(東京医歯大・消化器内科), 山口 瑞穂(横浜市立大市民総合医療センター・周産期母子医療センター), 奥田 美加(横浜市立大市民総合医療センター・周産期母子医療センター), 高橋 恒男(横浜市立大市民総合医療センター・周産期母子医療センター), 前田 愼(横浜市立大・消化器内科), 国崎 玲子(横浜市立大市民総合医療センター・炎症性腸疾患センター) |
抄録 | 【背景と目的】本邦におけるクローン病(CD)合併妊娠に関する報告は少ない.当院のCD女性の周産期予後と,疾患,活動性,治療との関係について検討する. 【対象と方法】CD女性患者を対象に,アンケート調査を実施,単胎妊娠54分娩/31例について診療録と照合し,妊娠合併症と疾患活動性・治療の関連を後方視的に解析し,基礎疾患のない単胎399分娩(平均年齢32.1(19~43)歳)を対照に比較した. 【結果】表の如く,CD寛解期妊娠1例($)でVSDを認める以外,対照,CD発症前,CD発症後・寛解期妊娠の3群で流死産・早産・低体重の頻度に差は見られなかった.一方,CDの活動期妊娠群では流産が一般の約3倍と高率だった.妊娠中のCD治療(5ASA製剤,PSL,ED,AZA,IFx,GMA)と,合併症頻度には関連を認めなかった. 【結論】少ない症例数の検討であるが,当院のCD合併妊娠例では,寛解期妊娠における妊娠合併症頻度は健常者とほぼ同等だった.一方,活動期妊娠では流産が3倍と高率で,妊娠合併症と治療内容に明らかな関連を認めないことから,安全なCD合併妊娠には,治療による寛解維持が最も必要であると推測された. |
索引用語 | クローン病, 妊娠 |