セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸-基礎1 |
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タイトル | 消P-285:結腸運動制御における結腸内容物、壁在神経の役割 |
演者 | 菊地 大介(東北大・生体調節外科学) |
共同演者 | 柴田 近(東北大・生体調節外科学), 鹿郷 昌之(東北大・生体調節外科学), 田中 直樹(東北大・生体調節外科学), 工藤 克昌(東北大・生体調節外科学), 井本 博文(東北大・生体調節外科学), 内藤 剛(東北大・生体調節外科学), 染谷 崇徳(東北大・生体調節外科学), 三浦 康(東北大・生体調節外科学), 小川 仁(東北大・生体調節外科学), 羽根田 祥(東北大・生体調節外科学), 渡辺 和弘(東北大・生体調節外科学), 大沼 忍(東北大・生体調節外科学), 海野 倫明(東北大・肝胆膵外科), 佐々木 巖(東北大・生体調節外科学) |
抄録 | 〈背景〉結腸を含む消化管運動の制御因子には、1)外来性神経2)壁在神経3)消化管ホルモン4)結腸内容物などが考えられる。これら因子の中で結腸内容物の有無、また壁在神経の有無による結腸運動の検討はなされていない。〈目的〉結腸内容物が存在しないモデル (結腸洗浄群モデル) を作製する。結腸運動亢進作用を有する薬剤を投与し、結腸内容物の役割を明らかにする。続いて壁在神経を切離したモデル(結腸壁切離モデル)を作製し、壁在神経の結腸運動に対する役割を検討する。〈対象と方法〉成犬5頭を用いた。全身麻酔下に開腹し、結腸3か所にstrain gauge force transducerを縫着し、薬物投与ルートとしてシリコンチューブを上大静脈及び近位結腸内に留置した。2週間の回復期間後に、意識下に消化管運動を測定した。〈結腸洗浄群モデルの作成方法〉近位結腸内に留置しているシリコンチューブより生理食塩水を持続投与・洗浄し、イヌの便が透明化するまで排便させ結腸内容物の存在しないモデルとした。〈結腸切離モデルの作成方法〉近位と中部結腸の中間部を切離し、そのまま再吻合した。〈実験(1)〉内容物が存在する非洗浄群と、結腸洗浄群の2群で、食事摂取、カプサイシン結腸内投与、ヨヒンビン静脈内投与を行い、結腸運動は波形下面積を計測し、motility indexとして定量化し検討した。〈実験(2)〉(1)と同様の実験を結腸切離の有無による2群で検討を行った。〈結果〉結腸洗浄群では非洗浄群と比べ食事摂取、カプサイシン結腸内投与で運動亢進効果が減弱した。結腸壁切離群ではカプサイシン結腸内投与のみ切離部より遠位で運動亢進効果が減弱した。〈まとめ〉結腸運動亢進刺激に対する結腸運動の反応は結腸内容物、壁在神経の有無により異なっており、それは刺激物の刺激経路(経内腔経路、経静脈経路、経外来性経路)の違いが影響するものと思われた。 |
索引用語 | 消化管運動, 結腸内容物 |