セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸-基礎3

タイトル 消P-299:

Hepatocyte growth factor activator inhibitor type1(HAI-1)の欠失はAPC Min/+マウスの腸管腫瘍形成を促進する

演者 星子 新理(宮崎大・循環体液制御学DELIMITER宮崎大・腫瘍・再生病態学)
共同演者 川口 真紀子(宮崎大・腫瘍・再生病態学), 頼田 顕辞(宮崎大・腫瘍・再生病態学), 福島 剛(宮崎大・腫瘍・再生病態学), 彦坂 ともみ(宮崎大・循環体液制御学), 中野 みち子(宮崎大・循環体液制御学), 三宮 一朗(宮崎大・循環体液制御学), 三木 吾郎(宮崎大・循環体液制御学), 松本 英丈(宮崎大・循環体液制御学), 芦塚 伸也(宮崎大・循環体液制御学), 中島 孝治(宮崎大・循環体液制御学), 稲津 東彦(宮崎大・循環体液制御学), 北村 和雄(宮崎大・循環体液制御学), 片岡 寛章(宮崎大・腫瘍・再生病態学)
抄録 【目的】Hepatocyte growth factor activator inhibitor type1(HAI-1)は膜結合型セリンプロテアーゼインヒビターであり、上皮細胞膜上に発現している。近年になり、HAI-1が細胞膜上プロテアーゼとの相互作用を介して腫瘍発生・進展に関与する可能性が示されるようになってきた。本研究では腸腫瘍発生におけるHAI-1の役割について検討した。【方法】Villin/Cre-LoxPシステムにより腸管上皮特異的HAI-1欠失マウス(HAI-1flox/flox-Vil/Cre)を作成し、ApcMin/+マウスを交配させ(HAI-1flox/flox-Vil/Cre-ApcMin/+)、腸管腫瘍形成および生存期間を検討した。【結果】平均生存日数はHAI-1欠損群が115日 (n=12)、コントロール群(HAI-1flox/flox-ApcMin/+)が182日 (n=10)で、HAI-1欠損により有意に短縮した(p<0.05)。小腸腫瘍発生個数(±SD)については、15週齢雄マウスにおいてHAI-1欠損群が95.2±35.6 (n=12)であり、コントロール群(39.9±21.3、n=15)に比し著明に増加した(p<0.01)。【結論】HAI-1には腸腫瘍発生を抑制する機能があると推定される。
索引用語 HAI-1, APC