セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)潰瘍性大腸炎1 |
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タイトル | 消P-325:デキストラン硫酸ナトリウム誘発大腸炎マウスにおけるInfliximab抗炎症作用の二光子レーザー顕微鏡下in vivo real-time評価法 |
演者 | 田中 光司(三重大大学院・消化管・小児外科学) |
共同演者 | 森本 雄貴(三重大大学院・消化管・小児外科学), 松下 航平(三重大大学院・消化管・小児外科学), 川村 幹雄(三重大大学院・消化管・小児外科学), 奥川 喜永(三重大大学院・消化管・小児外科学), 問山 裕二(三重大大学院・消化管・小児外科学), 小池 勇樹(三重大大学院・消化管・小児外科学), 三枝 晋(三重大大学院・消化管・小児外科学), 沖上 正人(三重大大学院・消化管・小児外科学), 橋本 清(三重大大学院・消化管・小児外科学), 井上 靖浩(三重大大学院・消化管・小児外科学), 荒木 俊光(三重大大学院・消化管・小児外科学), 内田 恵一(三重大大学院・消化管・小児外科学), 毛利 靖彦(三重大大学院・消化管・小児外科学), 楠 正人(三重大大学院・消化管・小児外科学) |
抄録 | <背景>二光子レーザー顕微鏡(two photon laser scanning microscopy: TPLSM)は、長時間の組織深部観察が可能なモダリティーであり、マウス大腸全層を600倍以上の倍率で生体内リアルタイムに観察できる。われわれは、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)誘発大腸炎に対する治療効果を同一マウスにて繰り返しTPLSM下で観察可能な実験系を確立し、薬物反応をin vivo real-timeに評価している。<目的>DSS誘発大腸炎に対するInfliximab (IFX)の治療効果を、TPLSMを用いてin vivo real-timeに評価する。<方法>Green Fluorescent Protein (GFP)発現マウスに2% DSSを5日間飲水させ、DSS誘発大腸炎を作成。DSS投与開始後7日目に開腹、盲腸を脱転、固定しTPLSMにて観察。閉腹後、IFX 5mg/kgを腹腔内投与。レミケード投与後3日目と7日目にTPLSMにて盲腸全層観察し、治療効果を形態学的に評価した。<結果>DSS大腸炎では、漿膜から筋層にかけての炎症細胞浸潤が著明で、筋層の厚みが増していた。粘膜下層の微小血管内では白血球のrollingが観察された。陰窩上皮細胞の萎縮、変形、陰窩の捻じれ、陰窩上部における上皮細胞の欠損、陰窩間隙の増加がみられた。コントロール群に比べ、IFX群では組織への炎症細胞浸潤(漿膜から筋層と陰窩間隙で観察)や組織浮腫(筋層の厚みと陰窩間隙で評価)が軽減し、IFX投与後7日目の生存率も良好であった(60%, control: 40%)。今後、麻酔、手術侵襲軽減による生存率の改善や形態学的な治療効果を定量化し評価していく必要がある。<結語>マウスDSS大腸炎に対するIFXの治療効果を、TPLSMを用いてin vivo real-timeに形態学的に評価した。今後、形態学的な評価法を定量化していく必要がある。 |
索引用語 | 二光子レーザー顕微鏡, Infliximab |