セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)潰瘍性大腸炎3 |
---|---|
タイトル | 消P-336:当科における高齢発症潰瘍性大腸炎の臨床的検討 |
演者 | 松本 吏弘(自治医大さいたま医療センター・消化器科) |
共同演者 | 大竹 はるか(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 吉川 修平(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 上原 健志(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 新藤 雄司(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 池谷 敬(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 池田 正俊(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 東海 浩一(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 牛丸 信也(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 浅野 岳晴(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 高松 徹(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 岩城 孝明(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 福西 昌徳(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 鷺原 規喜(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 浅部 伸一(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 宮谷 博幸(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 吉田 行雄(自治医大さいたま医療センター・消化器科) |
抄録 | 【目的】潰瘍性大腸炎(以下UC)の多くは若年で発症するが,近年UC症例は増加傾向にあり,高齢発症例も増加している.今回,我々は高齢発症UCの臨床的特徴および臨床経過について,若年発症例と比較検討を行った.【方法】当科にて経過観察中のUC222症例(男性96例,女性126例,平均年齢35±32歳,平均罹患期間8.4±19.2年)を対象とし,10-29歳の103例を若年者群,50歳以上の43例を高齢者群と定義した.これら2群において,背景因子,治療内容および臨床経過について比較し,さらに初回の増悪入院およびUC関連の手術をendpointとし,解析評価を行った.【成績】発症時年齢は,若年者群21±5歳,高齢者群61±7歳,病型および臨床経過分類では有意差はみられなかった.5-ASAもしくはSASPの内服既往は,若年者群96.4%,高齢者群95.3%,免疫調整剤内服既往はそれぞれ35.0%,32.6%であった.5-ASA,SASPの初回投与量はともに若年者において有意に高用量であったが,免疫調整剤の維持量について有意差はみられなかった.病状増悪による入院既往に関しては,若年者群32.4%,高齢者群36.0%であり,増悪時ステロイドの使用既往は若年者群57.3%,高齢者群44.2%,PSL依存・抵抗性はそれぞれ15.5%,16.3%であり,いずれも有意差はみられなかった.UC関連の手術施行症例については若年者群21.4%,高齢者群23.3%であった.初回の増悪入院とUCもしくはcolitic cancerに対する手術をendpointとした際の累積率に関しては,どちらも2群間で有意差は認めなかった.【結論】今回の研究における患者背景および治療経過では,高齢者に特有な所見や高齢者において特に重篤化しやすい傾向はみられなかった.しかし,他施設共同研究など大規模な症例数での研究が必要と考える. |
索引用語 | 潰瘍性大腸炎, 高齢者 |