セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

潰瘍性大腸炎4

タイトル 消P-340:

Azathioprine・6-MPを使用した潰瘍性大腸炎の寛解維持についての検討

演者 小野川 靖二(尾道総合病院・消化器内科)
共同演者 佐上 晋太郎(尾道総合病院・消化器内科), 福本 晃(尾道総合病院・消化器内科), 飯星 知博(尾道総合病院・消化器内科), 平野 巨通(尾道総合病院・消化器内科), 花田 敬士(尾道総合病院・消化器内科), 天野 始(尾道総合病院・消化器内科), 日野 文明(尾道総合病院・消化器内科)
抄録 【目的】潰瘍性大腸炎治療指針において、ステロイド依存例にはAzathioprineの使用および寛解導入後2年間は継続使用することが勧められている。当院における潰瘍性大腸炎のAzathioprine・6-MP使用例での寛解維持状況について検討した。
【対象・方法】当院において潰瘍性大腸炎寛解維持目的でAzathioprine・6-MPを使用した16例を対象とし、病型・病勢・ステロイド使用状況・Azathioprine・6-MP使用期間・副作用・寛解維持率などについて比較検討した。
【結果】使用開始年齢は20~66歳(平均47.7歳)、性別男10例女6例であり、使用開始までの病脳期間は4~365ヶ月(平均94.6ヶ月)であった。全体的に病脳期間は長く、若年女性に少ない傾向があった。病型は全結腸炎型10例、左半結腸炎型5例、直腸炎型1例であり、全結腸炎型に多かった。ステロイド依存例は15例であり、ステロイド抵抗例は1例のみであった。Azathioprine・6-MP使用期間は副作用(皮疹)の出現した2例を除き、現在も使用継続中または寛解維持できているため内服終了となっていた。内服開始から2年以上経過しているものの内服を継続している症例は9例あり、そのうち6例はAzathioprine・6-MP内服中に1回以上の増悪を認めていた。これらは全例少量ステロイドの一時使用により寛解となっていた。副作用にてAzathioprine・6-MPの内服継続が困難な2例は、ステロイドを継続的に使用していた。
【結語】Azathioprine・6-MPは潰瘍性大腸炎のステロイド依存例に対し、寛解維持に極めて有用である。
索引用語 潰瘍性大腸炎, 寛解維持