セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸-腫瘍1

タイトル 消P-364:

大腸癌におけるHeregulinとその受容体ErbB3の発現と臨床病理学的意義

演者 辰口 篤志(日本医大・消化器内科)
共同演者 三井 啓吾(日本医大・消化器内科), 進士 誠一(日本医大大学院・臓器病態制御外科学), 米澤 真興(日本医大・消化器内科), 瀬尾 継彦(日本医大・消化器内科), 小林 剛(日本医大・消化器内科), 江原 彰仁(日本医大・消化器内科), 高橋 陽子(日本医大・消化器内科), 田中 周(日本医大・消化器内科), 藤森 俊二(日本医大・消化器内科), 坂本 長逸(日本医大・消化器内科)
抄録 背景、目的:大腸癌を含め、様々な腫瘍でepidermal growth factor受容体(EGFR)ファミリーの過剰発現が報告されており、かつEGFRのmonoclonal抗体は一部の手術不能な大腸癌に対して腫瘍縮小効果と生存延長効果のあることが報告されている。EGF-EGFR経路が腫瘍の進展に大きな役割をもつとされているが、EGF以外のEGF ファミリーの大腸癌における発現、臨床的意義については十分に解明されていない。heregulin はEGF ファミリーのひとつであり、その受容体であるErbB3はheregulinと結合するとリン酸化されるため、リン酸化ErbB3は活性化の指標となる。今回我々はheregulinとリン酸化ErbB3の大腸癌における発現、臨床病理学的因子との相関を検討した。方法: 151人の大腸癌患者の手術検体を用いて、heregulinとリン酸化ErbB3の免疫組織染色を行い、その局在と臨床病理学的因子との相関を検討した。結果:免疫組織学的解析の結果、heregulinは癌細胞の細胞質に局在し、151例中74例が陽性であった。リン酸化ErbB3は興味深いことに癌細胞の核に局在し、41例が陽性であった。heregulinとリン酸化ErbB3の染色性に相関は認められなかった。heregulinの染色性は深達度、臨床病期と、リン酸化ErbB3は深達度、リンパ節転移、臨床病期と相関していた。Stage I-IVを通じてheregulinおよびリン酸化ErbB3の染色性はoverall survival、disease free survivalともに負の相関が認められ、多変量解析において深達度、リンパ節とは独立した予後規定因子であることが示された。結論:heregulinとErbB3は大腸癌の進展に関係し、heregulinとErbB3の結合は予後に影響を与えることが示唆された。
索引用語 大腸癌, EGFR