セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸-腫瘍1

タイトル 消P-367:

結腸腺腫及び腺癌腫における STAT3、Bcl-xL、MMP-2 蛋白質の免疫組織化学的発現

演者 S.W. Lee(Catholic University)
共同演者 S.B Kang(Catholic University), W.H Choi(Catholic University), J.H Seung(Catholic University), H.J Jang(Catholic University), K.H Kweon(Catholic University), Y.S Kim(Catholic University)
抄録 背景/目的: 本研究の目的は結腸腺腫及び腺癌腫における形成異常段階、年齢、性別、組織学的タイプ、リンパ節への転移、TNM段階といった組織病理学的パラメータによるSTAT3、Bcl-xL、MMP-2 蛋白質の免疫組織化学的発現を確認することであった。 方法: 20の結腸腺腫パラフィン包埋サンプルと39の腺癌腫 パラフィン包埋サンプルにモノクローンSTAT3、Bcl-xL、MMP-2抗体を用いて免疫組織化学的染色を実施した。結果: Bcl-xL 及び MMP-2の発現は、腺腫よりも腺癌腫で増加していた。STAT3の染色強度は腺腫よりも腺癌腫で増加していたが、その差は統計学的に有意ではなかった(p=0.053)。遠隔転移を伴った腺癌腫での STAT3の染色強度は遠隔転移のない腺癌腫よりも高かった(p=0.005)。STAT3及びMMP-2の染色強度は高度または中等度分化の腺癌腫に比べてそれほど分化していない腺癌腫で減少していた(p=0.05)。しかし、その他の要因に対しては統計学的に有意でなかった。 結論: STAT3、Bcl-xL、MMP-2は 結腸直腸の発ガン現象の初期段階及び結腸腺腫で腺癌腫への進行に関与する。STAT3は遠隔転移との相関があるので、 予後不良にかかわる可能性があり得る。
索引用語 結腸腺腫及び腺癌腫, STAT3、Bcl-xL、MMP-2