セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸-腫瘍3 |
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タイトル | 消P-384:直腸LSTに対するESDの治療成績から考察したその治療方針 |
演者 | 吉田 直久(京都府立医大・消化器内科DELIMITER市立奈良病院・消化器肝臓病センター) |
共同演者 | 内藤 裕二(京都府立医大・消化器内科), 稲田 裕(京都府立医大・消化器内科), 久貝 宗弘(京都府立医大・消化器内科), 堅田 和弘(京都府立医大・消化器内科), 内山 和彦(京都府立医大・消化器内科), 石川 剛(京都府立医大・消化器内科), 高木 智久(京都府立医大・消化器内科), 半田 修(京都府立医大・消化器内科), 小西 英幸(京都府立医大・消化器内科), 八木 信明(京都府立医大・消化器内科), 古倉 聡(京都府立医大・消化器内科), 森本 泰隆(JR大阪鉄道病院・消化器内科), 井上 健(京都府立与謝の海病院・消化器科), 金政 和之(市立奈良病院・消化器肝臓病センター), 若林 直樹(大津市民病院・消化器科), 柳澤 昭夫(京都府立医大・人体病理学), 吉川 敏一(京都府立医大・消化器内科) |
抄録 | 【背景】直腸は排便機能に大きく関わる臓器であり同部の腫瘍に対する内視鏡治療の役割は大きい.一方で大腸ESDの登場によりEMRでは切除困難とされる大きな大腸腫瘍の内視鏡切除が可能となった(Yoshida N, Naito Y et al. World J Gastroenterol 2010).本研究では直腸LSTに対するESDの治療成績を検討しその治療方針について考察を行う.【方法】2006年11月以降当院及び関連病院で施行されたESD 351症例において直腸LST 64病変について,直腸のnon-LST 28病変および結腸LST 191病変との比較検討を行った.腫瘍径,施行時間,一括切除率,線維化の有無,担癌率,SM癌の頻度,追加外科手術適応病変の頻度および偶発症について検討を行った.【結果】直腸LST: 直腸non-LST: 結腸LSTとして,平均腫瘍径(mm) 32: 26: 30,施行時間(分) 120: 100: 106,一括切除率(%) 93.7: 88.8: 88.0,線維化(%) 45: 42: 54であり群間に明らかな有意差を認めなかった.病理診断では担癌率(%) 54: 75: 45,SM癌率(%) 1: 28: 5,SM癌の追加外科手術適応病変率(%) 0: 87: 36といずれも直腸non-LST群で有意に高かった.偶発症は穿孔率(%) 4: 10: 6,出血率(%) 3: 0: 3と有意差を認めなかった.【結論】直腸ESD適応病変において,LSTはnon-LST病変に比べSM癌の頻度は低く,確実な内視鏡治療が施行できれば根治性の高い病変であると考えられた.ESD手技においては腫瘍が大きくやや施行時間を要する病変も多く,穿孔も頻度は高くはないが発生するため注意が喚起された. |
索引用語 | LST, ESD |