セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸-腫瘍4 |
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タイトル | 消P-385:当院における消化管カルチノイド52例の臨床的検討 |
演者 | 古出 智子(横浜市立大附属病院・消化器内科) |
共同演者 | 関野 雄典(横浜市立大附属病院・消化器内科), 酒井 英嗣(横浜市立大附属病院・消化器内科), 日暮 琢磨(横浜市立大附属病院・消化器内科), 山田 英司(横浜市立大附属病院・消化器内科), 大久保 秀則(横浜市立大附属病院・消化器内科), 飯田 洋(横浜市立大附属病院・消化器内科), 細野 邦広(横浜市立大附属病院・消化器内科), 遠藤 宏樹(横浜市立大附属病院・消化器内科), 野中 敬(横浜市立大附属病院・消化器内科), 高橋 宏和(横浜市立大附属病院・消化器内科), 安崎 弘晃(横浜市立大附属病院・消化器内科), 後藤 歩(横浜市立大附属病院・消化器内科), 阿部 泰伸(横浜市立大附属病院・消化器内科), 後藤 英司(横浜市立大・医学教育学), 利野 靖(横浜市立大・外科治療学), 遠藤 格(横浜市立大・消化器・腫瘍外科), 前田 愼(横浜市立大附属病院・消化器内科), 中島 淳(横浜市立大附属病院・消化器内科), 稲森 正彦(横浜市立大附属病院・消化器内科DELIMITER横浜市立大附属病院・臨床研修センター) |
抄録 | 【背景】臨床的に遭遇する消化管カルチノイドの病態は多岐にわたり,その治療,予後もまだ確立していない.【目的】当院において診療したカルチノイド症例について後ろ向き検討を行うことにより,日本人の消化管カルチノイドの病態を明らかにする.【対象と方法】1991年7月の開院以来,2010年12月までに当院で消化管カルチノイドにて診療を行った52例を対象とした。検索は当院のmedical recordを対象に,病名(カルチノイド)にて行ない,不適切な症例を除外した.臨床的因子を中心に収集し検討した。【結果】年齢の中央値は54歳(31-87歳),男女比は31対21で,胃が4例(7.7%),十二指腸が12例(23.1%),直腸が28例(53.8%),その他が5例(9.6%)であった. 大きさの記載があり,臨床記録の明確な近年の25例を解析すると,10mmより大きい症例は3例のみで,そのうち2例に肝転移を認めた.また25例中8例に多臓器癌の合併を認めた.また16例にEMRもしくはESD等の内視鏡治療が行われていた.【結語】今回の後向き研検討では,当院においては直腸カルチノイドが最も多く,近年ではその多くに内視鏡治療が行われていた.しかしその臨床病型は多岐にわたり,おそらく様々な病態を呈す腫瘍の集合体であると考えられた.近年の神経内分泌腫瘍(NET)の概念,特に病理学的診断の観点からは,WHO2010新分類との整合性とカルチノイドの診断が議論されることも多くなってきている.我々の症例に加え,文献的考察を加え報告する. |
索引用語 | カルチノイド, 直腸カルチノイド |