セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸-腫瘍5 |
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タイトル | 消P-391:大腸癌を含む重複癌症例の臨床的検討 |
演者 | 佐藤 美信(藤田保健衛生大・下部消化管外科) |
共同演者 | 前田 耕太郎(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 小出 欣和(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 松岡 宏(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 野呂 智仁(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 本多 克之(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 塩田 規帆(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 尾関 伸司(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 福田 真義(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 遠山 邦宏(野垣病院・外科) |
抄録 | 【目的】本邦における大腸癌の増加や各種がんに対する診断技術や治療成績の向上により、異時性または同時性に大腸癌と他臓器癌の合併症例に遭遇する機会が多くなった。他臓器癌を合併する大腸癌の臨床的特徴とその取り扱いについて検討した。【方法】異時性または同時性に他臓器癌を合併した原発性大腸癌100例(Rsを含む結腸癌66例、直腸癌34例)の臨床的特徴を非重複癌1435例と比較し、さらに大腸癌治療後に発症した重複癌を対象に異時性癌発見における大腸癌術後フォローアップの意義について検討した。【成績】大腸癌発見時の年齢は非重複癌の63.1±11.5(mean±SD)歳に対し、重複癌では67.2±9.1歳と有意に高齢であった。重複癌では73例(73%)が男性で、非重複癌の60.1%に比べて有意に高率であった。重複癌の27%(27例)が右側大腸癌で非重複癌の14%(201例)に比べて有意に高率であった。また重複癌では11例(11%)の肉眼型が3-5型で、非重複癌(90例)に比べて高率の傾向にあった。重複癌の遠隔転移率は10% (10例)、根治度A症例における再発率は12.8%(86例中11例)で、非重複癌と差を認めなかった。しかし重複癌の6例で発見時に肝転移を有し非重複癌に比べて高率の傾向を認めた。重複癌では7例に肝再発を認め、再発例における肝再発の割合は非重複癌(50例)に比べて有意に高率である一方、局所再発は認めず、非重複癌の46例に比べて有意に低率であった。重複臓器は胃45例、肺12例、乳腺8例の順で、38例が同時性、63例が異時性であった(1例で同時性、異時性重複癌を有した)。大腸癌発症後、他臓器癌が診断されるまでの期間の中央値は39月で、70.6%(24例)が5年以内であった。大腸癌先行重複癌の発見動機は19例が症状、13例が大腸癌のフォローアップ検査であった。【結論】大腸癌を含む重複癌は胃癌の合併が多く、大腸癌術後5年間は他臓器癌にも配慮したフォローアップが望ましく、再発部位では肝再発に配慮を要すると考えられた。 |
索引用語 | 重複癌, 大腸癌 |