セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸-治療(化学療法)2

タイトル 消P-402:

大腸化学療法専門外来における分子標的治療薬の位置づけと効果

演者 畑 泰司(市立豊中病院・外科)
共同演者 岡本 光平(市立豊中病院・外科), 益池 靖典(市立豊中病院・外科), 大原 信福(市立豊中病院・外科), 波多 豪(市立豊中病院・外科), 藤野 志季(市立豊中病院・外科), 北原 知洋(市立豊中病院・外科), 柳川 雄大(市立豊中病院・外科), 大島 一輝(市立豊中病院・外科), 永井 健一(市立豊中病院・外科), 野田 剛広(市立豊中病院・外科), 三宅 正和(市立豊中病院・外科), 川西 賢秀(市立豊中病院・外科), 森田 俊治(市立豊中病院・外科), 藤田 淳也(市立豊中病院・外科), 岩澤 卓(市立豊中病院・外科), 赤木 謙三(市立豊中病院・外科), 堂野 恵三(市立豊中病院・外科), 北田 昌之(市立豊中病院・外科)
抄録 【はじめに】現在,本邦においても大腸癌に使用できる分指標的治療薬が実臨床でもすべて使用可能になりその結果も蓄積されて来た.臨床試験では限られた条件での使用であり当院大腸化学療法専門外来で治療がなされた患者データーを後ろ向きに検討した.【対象】2007年9月から2011年3月までに分子標的投与を開始したのべ144症例。原則Bmabはfront lineで使用しCmabとPmabはKrasが野生型であることを確認の後3rd line以降で使用している。【結果】1st lineよりBmabを導入した症例は74例。殺細胞性薬剤のレジメンはmFOLFOX6が62例、XELOXが11例、FOLFIRIが1例であった。2nd lineも継続して使用した症例は19例で全例がFOLFIRIとの使用であった。2nd line以降で導入したのは32例であった。1st line でBmabを使用したレジメンでの奏功率は62%でPFSは10.4Mであり、Bmab導入以前での1st line mFOLFOX6のPFSは7.4Mであり、延長していた。続けて使用した時の2nd lineでの奏功率は38%、2nd line からの導入では26%であった。ちなみに1st lineよりBmabを使用した症例の現時点での死亡例は25例(33.8%)で生存中央値は767日であった。Cmabは23例で3例を除き3rd line以降の使用で14例がCPT-11と1例がXELOXとの併用であった。Pmabは16例全例が3rd line以降で5例は患者の希望でCmabよりの変更であった。CmabもしくはPmab使用レジメンでの奏功率は15%で腫瘍制御率は36%であった。Bmab特有の副作用に関してはほとんどがGrade2以下の血圧上昇、出血、蛋白尿であり重篤な副作用による投与不可能症例は認めなかった。CmabとPmabでは皮膚毒性は必発であるが、減量や休薬で対応可能であった。【まとめ】大腸癌における分子標的治療薬は実臨床においても安全かつ有効な薬剤であった。発表当日はさらに詳しく分析し報告する。
索引用語 大腸癌, 分子標的治療薬