セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸-治療(化学療法)2

タイトル 消P-404:

高度局所進行直腸癌に対する術前化学療法としてのXELOX+ベバシズマブ療法の第II相臨床試験 ―中間報告-

演者 上原 圭介(名古屋大大学院・腫瘍外科学)
共同演者 吉岡 裕一郎(名古屋大大学院・腫瘍外科学), 石黒 成治(愛知県がんセンター中央病院・消化器外科), 坂本 英至(名古屋第二赤十字病院・外科), 前田 敦行(大垣市民病院・外科), 井上 昌也(市立半田病院・外科), 小林 聡(豊田厚生病院・外科), 中山 吾朗(名古屋大・消化器外科), 大宮 直木(名古屋大・消化器内科), 中尾 昭公(名古屋大・消化器外科), 後藤 秀実(名古屋大・消化器内科), 梛野 正人(名古屋大大学院・腫瘍外科学)
抄録 (背景・目的)高度局所進行直腸癌に対し、欧米では術前化学放射線療法が標準治療である一方、我が国では積極的な拡大手術が行われてきた。しかしながら、StageIIIを中心としたpoor-risk症例の治療成績は決して良好とは言えない。直腸癌においては局所コントロールが最重要視されてきたが、肝転移・肺転移という血行性遠隔転移もそれぞれ同等の発生率である。予後改善には局所制御のみならず血行性転移の抑制が課題であり、近年進歩の著しい新規抗癌剤の治療ストラテジーへの組み入れが急務である。現在、放射線治療は施行せず、術前化学療法施行後に根治手術を施行する多施設共同第II相試験を施行中である。(対象・方法)対象はMRIでpoor-riskと術前診断された高度局所進行直腸癌。XELOX+アバスチン(最終コースはアバスチン抜き)を術前化学療法として4コース施行し、根治切除を行う。SWOGの2-Stageデザインを用い、Step1、Step2としてそれぞれ15例、合計30例の登録を予定している。2010年2月より登録を開始。(結果)2011年3月までに、Step1の15例の登録が終了した。15例の年齢の中央値は61(48-73)歳、男女比は13:2であった。これまでの脱落例は術前化学療法中の病勢悪化症例と化学療法有害事象による規定回数未完遂例の2例であった。Step1での安全性について中間解析結果を報告する。(結語)Step1では本治療法の安全性に大きな問題は認めていない。引き続きStep2として、15例の追加症例集積を行う予定である。
索引用語 直腸癌, 術前化学療法