セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸-治療(化学療法)2

タイトル 消P-408:

切除不能進行再発大腸癌に対するPanitumumabの使用経験

演者 尾関 豊(木沢記念病院・外科)
共同演者 吉田 直優(木沢記念病院・外科), 伊藤 由裕(木沢記念病院・外科), 山本 淳史(木沢記念病院・外科), 堀田 亮輔(木沢記念病院・外科)
抄録 【目的】Panitumumab(以下、Pmab)はヒト型抗EGFR抗体治療薬であり、Cetuximabに比べて投与回数、有害事象が少ないため、臨床的利点が多い。当科ではKras野生型の切除不能進行再発大腸癌にPmabを選択しており、その使用経験を報告する。【方法】2010年6月から2011年3月までに当科でPmabを使用した11例を対象とし、臨床的に検討した。Pmabは2週に1回、6mg/kgを投与した。【成績】年齢は38~76歳、平均61歳であり、性別は男性6例、女性5例であった。切除不能進行癌が5例、再発癌が6例であり、原発部位は結腸6例、直腸5例、転移臓器(重複あり)は肝7例、肺3例、腹膜3例、局所2例、その他にリンパ節、卵巣、骨格筋が各1例であった。抗がん剤を併用したのは10例で、併用療法(重複あり)はFOLFOX7例、FOLFIRI5例などであった。Pmabの投与サイクル数は2-10サイクル、平均6サイクルで、Pmabの投与継続中が3例、PD中止が2例、有害事象中止が3例、患者希望中止が1例、手術にconversionしたのが2例18%であった。手術にconversion可能となった2例は、肝転移S状結腸癌と骨格筋転移直腸癌であった。Pmabによると思われる有害事象(重複あり)は、皮膚障害Grade3が1例、Grade2が3例、Grade1が3例で、Grade1の結膜炎が1例であった。【結論】Kras野生型の切除不能進行再発大腸癌に対するPmabによる治療は安全に施行可能であり、抗がん剤との併用により2例18%が手術にconversionできた。
索引用語 進行再発大腸癌, panitumumab