セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸-その他2 |
---|---|
タイトル | 消P-415:当院における小児大腸内視鏡症例の臨床的検討 |
演者 | 杉村 美華子(国立仙台医療センター・消化器科) |
共同演者 | 岩渕 正広(国立仙台医療センター・消化器科), 高橋 広喜(国立仙台医療センター・消化器科), 吉田 はるか(国立仙台医療センター・消化器科), 只野 敏浩(国立仙台医療センター・消化器科), 菅原 かおり(国立仙台医療センター・消化器科), 塩塚 かおり(国立仙台医療センター・消化器科), 野口 謙治(国立仙台医療センター・消化器科), 真野 浩(国立仙台医療センター・消化器科), 鵜飼 克明(国立仙台医療センター・消化器科), 田所 慶一(国立仙台医療センター・消化器科), 箕浦 貴則(国立仙台医療センター・小児科) |
抄録 | 【背景・目的】近年、大腸内視鏡検査の普及に伴い、成人に比べて症例数は少ないものの、小児大腸内視鏡検査も必要に応じ増加している。当科においても、小児科、小児外科との協力のもと様々な症例を経験しており、その臨床像を明らかにすることを目的として検討した。【対象・方法】平成16年1月から平成22年11月までの過去約7年間に当院で大腸内視鏡を施行された、生後2ヶ月から14歳11ヶ月までの小児32例を対象とした。内訳は、男児18例、女児14例であった。内視鏡の使用機種は、主にオリンパス社製PCF-P240AIを用いたが、生後2ヶ月から1歳児未満には、上部消化管内視鏡GTF XQ-240を用いた。【成績】主訴は、血便が最も多く28例(87%)、下痢、腹痛が4例であった。内視鏡所見は、大腸ポリープが10例(そのうちjuvenile polypが9例、tubular adenoma 1例)、大腸憩室+炎症性腫瘤が1例、ミルクアレルギーによる腸炎が疑診例も含めて7例、浣腸による直腸裂創が1例、潰瘍性大腸炎が2例、クローン病が1例、感染性腸炎の疑いが3例であった。残り7例は所見を認めなかった。尚、ポリープに関しては全例ポリペクトミーを施行したが、特に偶発症を認めなかった。年齢的な傾向としては、1歳未満児は、ミルクアレルギーによる腸炎(疑診含む)が圧倒的に多数を占めた。【結語】ほぼ全例において、特に問題なく検査、治療を行うことができた。特に乳児や幼児の場合、その解剖学的、生理学的特徴を十分理解した上で、小児科医、小児外科医との連携のもと内視鏡を行うのが望ましいと思われる。小児に対する大腸内視鏡は、適切かつ安全に施行すれば、診断、治療に有効であると考えられた。 |
索引用語 | 小児, 大腸内視鏡 |