セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸-その他2 |
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タイトル | 消P-417:当院における成人腸重積症例の検討 |
演者 | 佐藤 雄紀(岡山市立市民病院・消化器センター) |
共同演者 | 西村 守(岡山市立市民病院・消化器センター), 和田 望(岡山市立市民病院・消化器センター), 湧田 暁子(岡山市立市民病院・消化器センター), 狩山 和也(岡山市立市民病院・消化器センター), 難波 次郎(岡山市立市民病院・消化器センター), 羽井佐 実(岡山市立市民病院・消化器センター) |
抄録 | [目的]成人腸重積は小児と比較すると頻度が低く全腸重積症の5~10%であり、成人の場合は60~90%は器質的疾患が原因とされている。今回当院にて経験した成人腸重積症例を検討した。[方法]2005年から2011年に当院にて経験した成人腸重積6例について、年齢、性別、主訴、症状、診断方法、順行性と逆行性、重積部位、内視鏡的整復、腸管虚血の有無、原因、緊急手術の有無、術式等について検討した。[成績]年齢は54~91歳で平均年齢は78歳であり男性1例、女性5例であった。主訴は5例が腹痛、1例は無症状であった。有症状の中では3例は排便がなく2例は血便を認めた。診断方法は全例が腹部骨盤部CTで行われた。順行性腸重積は5例で逆行性は1例であった。重積部位は空腸から空腸、回腸から上行結腸、回腸から横行結腸、盲腸から上行結腸、上行結腸から下行結腸、S状結腸から横行結腸と様々であった。下部消化管内視鏡にて整復を試みた例は2例であり共に整復可能であった。逆行性腸重積例では内視鏡的整復を施行しなかった。腸管虚血は全例で認めなかった。原因としては盲腸癌2例、脂肪腫2例、腸炎による著明な腸管浮腫1例、絨毛腺腫1例であった。整復不可能もしくは症状が激しい3例が緊急手術となり3例が待機手術となった。術式は緊急手術では腸管切除術2例、整復のみ1例であった。待機手術では腸管切除術1例、腸管部分切除術2例であった。比較的稀な逆行性腸重積については画像等を供覧する。[結論]血便を認めた2症例は緊急手術となったが1例は腸管切除を要しなかった為、緊急手術であっても必ずしも腸管切除を必要としない一方、待機手術であっても原因が腫瘍である場合は腸管切除もしくは部分切除が必要であった。悪性腫瘍が原因となる例が少なくなく術前精査を行う事によって必要十分な術式を決定できる為、可能であれば待機手術が望ましい。内視鏡的整復を試みる場合は重積部位や腸管虚血の有無だけではなく、順行性か逆行性であるかも事前に確認しておく必要があると思われる。 |
索引用語 | 成人腸重積, 逆行性腸重積 |