セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
大腸-その他3
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タイトル |
消P-421:当院におけるS状結腸軸捻転症の臨床経過検討
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演者 |
小山 怜子(岡山労災病院・消化器内科) |
共同演者 |
佐藤 恭子(岡山労災病院・消化器内科), 長谷井 舞子(岡山労災病院・消化器内科), 白髭 明典(岡山労災病院・消化器内科), 谷岡 洋亮(岡山労災病院・消化器内科), 清水 慎一(岡山労災病院・消化器内科) |
抄録 |
【目的】S状結腸軸捻転症は高齢者に多く、再発も多いが、これまで初発後の臨床経過について検討した報告は少ない。今回我々は当院で経験したS状結腸軸捻転症の治療法および臨床経過について検討した。【方法】対象は2001年1月から2011年3月までに当院で経験した18例(平均年齢79.3歳、58歳~95歳、男性12例、女性6例)のうち、経過観察のみで軽快した1例、初診当日に死亡した1例、腸管虚血の所見を認め当日緊急手術となった5例を除くと、内視鏡的処置にて経過をみた症例は11例であった。この11例について、再発の有無および日数、その後手術となった症例の術式について比較検討した。【成績】11例中2例(18%)は処置後再発なく経過している。ほか9例(82%)の再発までの平均期間は64日(1日~241日)、3例(33%)は再び内視鏡的処置を行った後に現在まで保存的に経過をみており、残り6例(67%)は最終的に手術となっている。手術となった6例を翌日手術施行の準緊急手術3例(50%)、最終内視鏡的処置後に8日以上(8日~29日、平均12日) 排便コントロールを行った待機的手術3例(50%)で比較検討すると、前者は全例S状結腸切除+人工肛門造設術となっており、後者は全例S状結腸切除術となっている。【結論】S状結腸軸捻転症は内視鏡的処置を施行しても再発率は非常に高い。緊急性がない場合、内視鏡的処置により十分な排便コントロールをした上で手術をすることが出来れば、人工肛門造設を回避し、患者のQOL向上が期待できると考えられた。 |
索引用語 |
S状結腸軸捻転症, 再発 |