セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸-症例報告1

タイトル 消P-432:

CT colonography によりDe novo癌が強く疑われたIIc様大腸癌

演者 本田 徹郎(長崎県上五島病院)
共同演者 瀧川 拓人(長崎県上五島病院), 永安 忠則(長崎県上五島病院), 堀川 修一(長崎県上五島病院), 八坂 貴宏(長崎県上五島病院), 白濱 敏(長崎県上五島病院), 永田 浩一(マサチューセッツ総合病院・ハーバードメディカルスクール)
抄録 全大腸内視鏡検査とCT colonography(CTC)で病変がないと証明されていた大腸に、2年の経過で深達度SS、大きさ11mmのIIc様大腸癌が急速に発育した症例を経験したので報告する。症例は75歳、女性で2008年8月に血便精査目的に全大腸内視鏡検査を施行しS状結腸に2型進行癌を認めた。術前精査目的に施行したCTCにおいても内視鏡所見と同様に主病変を除いては散発するポリープを認めるのみであった。同月にS状結腸切除術を施行し、病理組織学的診断は高分化型腺癌(tub1、+muc)、pSS、ly0、v0、pN0、pPM0、pDM0、pRM0であった。2010年8月に術後経過観察目的の全大腸内視鏡検査を施行し吻合部より18cm近位の下行結腸に新たにIIc様大腸癌を認めた。前回同様に術前精査目的に再度CTCを施行した。同月に左結腸切除術を施行し、病理組織学的診断は、11mmの高分化型腺癌(tub1)、pSS、ly0、v0、pN0、pPM0、pDM0、pRM0であった。本症例では初回検査時に施行したCTCにおいて下行結腸の小ポリープが確認されている。これらの小ポリープは2年間の経過で無治療であり2年後のCTCにおいても同じ部位に存在した。この小ポリープの位置と対比することで、2年後に認めたIIc様大腸癌の発生部位を明らかに同定することが可能であった。このことから2年後に認めたIIc様大腸癌は初回検査時に存在しないことが証明できるため、見逃し例ではないと判断できる。以上より、今回新たに認められた大腸癌は正常粘膜から発生した微小癌が急速に発育したIIc様大腸癌いわゆるDe novo癌である可能性が高いと思われた。CTCはretrospectiveにかつ客観的評価が可能で、この特性により経過を追うことが出来たIIc様大腸癌の報告は今までになく貴重な症例と考えられた。
索引用語 CT colonography, IIc