セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸-症例報告2

タイトル 消P-435:

術前化学療法により肛門温存しえた直腸GISTの2例の報告

演者 松本 寛史(済生会滋賀県病院・消化器内科)
共同演者 片山 政伸(済生会滋賀県病院・消化器内科), 岡島 達也(済生会滋賀県病院・消化器内科), 田中 基夫(済生会滋賀県病院・消化器内科), 重松 忠(済生会滋賀県病院・消化器内科), 竹村 しづき(済生会滋賀県病院・病理診断科), 馬場 正道(済生会滋賀県病院・病理診断科)
抄録 症例1:50歳代の男性、慢性下痢を主訴に受診。下部消化管内視鏡検査で直腸に粘膜下腫瘍を認め、MRIでは53×48×66mmの腫瘤で、針生検の結果GISTと診断。患者が肛門機能温存を強く希望され、十分なIC後にメシル酸イマチニブ400mg/day投与。23週投与し40×30×47mmと縮小、直腸GISTに対して腹腔鏡下低位前方切除術(ISR)、一時的人工肛門造設術を施行した。切除標本ではリンパ節転移は認めず、リスク分類ではintermediate gradeであった。切除後14ヶ月再発所見は認めていない。症例2:60歳代の男性、発熱、右後頭葉の脳梗塞による左同名半盲を発症、血液培養よりenterococcus faecalisを認め、経食道エコーにて僧帽弁に疣贅を認め、感染性心内膜炎と診断、抗生剤治療後も疣贅消失せず僧帽弁形成術を施行された。入院中に下血を認め下部内視鏡検査で下部直腸に粘膜下腫瘍を認め、MRIでは径62×43×49mmの腫瘤で、針生検の結果GISTと診断。患者が肛門機能温存を強く希望され、十分なIC後にメシル酸イマチニブ400mg/day投与。11週後に横紋筋融解症を発症し中止。病変サイズは49×33×37mmと縮小、直腸GISTに対してISR、一時的人工肛門造設術を施行した。切除標本ではリンパ節転移認めず、リスク分類ではintermediate gradeであった。切除後9ヶ月再発所見は認めていない。初発GISTの治療の原則は外科的完全切除であるが、腫瘍径が大きい場合は拡大手術を避けるためイマチニブを用いて術前補助化学療法が考慮される。現在GISTに対する術前化学療法に対しては十分なエビデンスが得られていないが、今回われわれは術前化学療法を施行したことによって肛門機能を温存し得た直腸GISTの2例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。
索引用語 直腸GIST, 術前化学療法