セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 83:肝細胞癌治療5年後に出現した巨大な肝外発育型肉腫様肝細胞癌の1剖検例 |
演者 | 藤田 英治(福岡大学 医学部 第3内科) |
共同演者 | 入江 真(福岡大学 医学部 第3内科), 竹山 康章(福岡大学 医学部 第3内科), 横山 昌典(福岡大学 医学部 第3内科), 岩田 郁(福岡大学 医学部 第3内科), 釈迦堂 敏(福岡大学 医学部 第3内科), 早田 哲朗(福岡大学 医学部 第3内科), 向坂 彰太郎(福岡大学 医学部 第3内科) |
抄録 | 症例は66歳、男性。C型慢性肝炎にて経過観察されていた。2000年、肝S8の約4 cmの肝細胞癌に対し、肝動脈塞栓術(TAE)を施行。2003年、肝癌の再発を認めないため、C型慢性肝炎に対してインターフェロン療法を施行しHCV-RNAはSVRの状態となった。2005年4月より全身倦怠感および腹部膨満感が出現し、腹部CT検査を施行したところ、肝右葉から肝表面に突出する巨大の腫瘤を認めた。腹部ダイナミックCTおよび肝血管造影では腫瘍は造影効果に乏しかったが、肝細胞癌再発の可能性が高いと考え、TAEを施行した。しかし、治療効果はなく、その後、全身状態の増悪を来たし永眠された。病理組織像では肝外腫瘍と肝実質の連続する部位に異型上皮細胞が増殖し、肉腫様成分に移行する形態を認めた。免疫染色ではCytokeratin (CK)-8、CK-19、Vimentinがいずれも陽性であり、肝細胞癌の肉腫様変化と診断した。肝細胞癌治療5年後に突然出現し、肝外発育をきたした肉腫様肝細胞癌であり、稀な症例であると考え、報告した。 |
索引用語 | 肝細胞癌, 肉腫様変化 |